セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 94本、 演劇 72本

レッドクリフ Part I(ジョン・ウー) 75点

2008-11-12 15:29:04 | 映画遍歴
三国志というと原作よりゲームソフトとして知っている人が多いのであるまいか、と思われる昨今であるが、実は両方知らない僕はこの映画を結構楽しく鑑賞することができた。

考えたら歴史ではまだ日本では卑弥呼の邪馬台国以前の時期で、前古代といえる時代である。戦闘のスタイルも常識的に我々が知っているものではなかったというのは明らかだろう、、。

そういう意味ではただ殺戮してしまう現代の戦争とは全く違っているというのを意識しなければこの映画のよさも分からなくなるでしょう。敵を捕らえてもむやみやたらと殺戮しない、という時代なんでしょうなあ。いやに、人間味があり、これこそが三国志の魅力なんでしょうけれど、最初はその鷹揚さに少々面食らった。

どちらかというと、小説でもなく、かと言ってゲームソフトでもないマンガっぽい三国志でしたけれど、脂の乗り切った俳優陣を主体に、あまりCGを使っていない映像も立派で、エンターテイメントとしての完成度はかなりのものと受け止めた。

演出的には戦闘シーンでの黒沢節に少々驚いた。でも、ここまで堂々とやられると逆に可愛いとさえ思ってしまう。

女優陣が少々華やかさに欠けるかなとも思うが、(常連のコン・リー、マギー・チャン不出演により)まあ新鮮度はかなり高いし成功していると思う。ひらひら浮いている感じの白装束の金城武は芯の役どころを的確に捉えているし、今売り出し中のチャン・チェンも呉王としての複雑な心境を好演。肝心のトニーレオンはパート1ではまだまだ爪を隠している感じでしょうか、、。

何よりこの映画の魅力は戦争映画にありがちなスペクタクルのみを追求しているわけではなく、闘将としての一人一人の個性を前面に出していることでしょう。まさに中国古代武将伝です。

でも、残念な部分もあります。やはりクライマックスまで来てパート2が来年の4月というのはどう考えても長すぎる。何故? そんなに待てません。

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1 コメント

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京都造形芸術大学映画学科 (ニコユキ)
2008-11-18 23:54:55
突然の書き込み、大変失礼します。
管理人様、不適切な場合削除お願いいたします。
下記について告知させて下さい。


京都造形大で森崎東監督の未ソフト化映画2本を含む4作品を上映します。



第二回京都造形芸術大学映画祭

≪森崎東の愛と冒険≫

11/22(土) 

14:00~
『喜劇 女は度胸』(1969)
15:50~
『ニワトリはハダシだ』(2003)
18:00~
トーク「希望は戦争」
 森崎東×赤木智弘×北小路隆志



11/23(日)

14:00~
『生まれかわった為五郎』(1972)
15:55~
『喜劇 特出しヒモ天国』(1975)
17:30~
トーク「女の愛と冒険」
 森崎東×緑魔子×林海象



会場:京都造形芸術大学内 春秋座
http://www.k-pac.org/theatre/index.html

通し券 一般2500円/学生・シニア1500円
1日券 一般1500円/学生・シニア1000円
※ 学生・シニアの方は、要身分証明書提示

チケット取扱い:075-791-8240(平日10時~17時)京都芸術劇場チケットセンター

問い合わせ:075-791-8468(平日9時~17時)京都造形芸術大学 映画学科 研究室


『為五郎』と『ヒモ天国』は見逃すとそう簡単には観られません!
当日は豪華ゲストのトークを間近で見られること必見です!
まだ充分間に合いますのでぜひよろしくお願いします!
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