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雲南の花嫁 (2005/中国)(チアン・チアルイ) 65点

2008-11-20 13:52:24 | 映画遍歴
冒頭にこの地方では結婚後3年間は夫婦は同居出来ない、という文字が入る。観客席で多少のどよめきが聞こえる。観客は構えることになるのである。

まあ、最初から逆に結末は想像出来るので、それに到る過程をこの映画は見せるのだな、と考える。
細かいエピソードの連続で、まあ、おおらかと言っていいのか、少々余裕のあり過ぎる演出スタイルで、現代映画を見慣れている我々にはどっぷり中国でも異民族である風土に浸かってしまわないとこの映画のよさは分からないであろう。

だから、この映画のテーマが冒頭の3年制を批判しているのでもなく、かと言って現状維持という風でもなさそうなのである。新婚初夜に二人がベッドにいるだけで驚いてベッドごと花嫁の実家の戻すなどコメディタッチには描いているが、何か少々思わせ風で素直でない表現かなあと思った。

不思議とその間二人は一緒に行動を共にするも完全にセックスレスで実にお伽話風である。この辺りが僕には嘘っぽく思え、二人の本当の心情が描写されていないと取った。せめてセックスへの妄想めいた焦燥感辺りでも描いていればヒューマンな映画となったような気がしますが、、。

まあ、中国の僻地のハナシで、現代でもこういう朴とつな青年たちはいるんですよ、という一つの寓話なのかもしれないが、僕には少々物足りない内容でございました。

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