映画には感じる映画と考える映画があるとしたら、この映画は後者である。
子供6人の大勢とともに文明を拒否して大自然とともに生きるサバイバルファミリーの姿。しかし、人との交流を拒否しているのでそこは本を読むことで補っている。そんな、ユートピアのようなファミリーの物語の描写である。
ところが、病気療養中の妻が自殺したので、みんなで女親のところで行われる葬式に出かけることになる。ロードムービーである。この部分が見せ場なんだろうなあ。
でも途中までは、吾輩も文明を拒否して生活することの是非などをいろいろ考えてこの作品を見ていたのだが、食料を補給するためスーパーで集団万引きするシーン以降少々引いてしまった。それはないだろう、、。今までの文明批評が一転してしまうほどのギャップ感である。
葬式でも母親の顔を見ないファミリー。なんか変です。でもそのあと、死体を堀り上げてゆっくりとバスの中でみんなで母親の顔を見る。そのシーンがあるために葬式でのご対面がなかったのか、と気づく。
ラストも、山の中までスクールバスが来たりの、予定調和で終わり。何だかなあ、、。僕にはすっきりしない映画ではありました。
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