6章に分かれる短編集だが、それぞれ関連性はあり、全体としてもよくまとまっている。前半がミステリーっぽいいわゆる道尾らしさが全体にあふれ、ちょっとしたトリックも行使し秀逸。むさぼるように読む。
後半は兄弟愛というか、人間本来の愛についての叙述が多くなり、前半とは好対照とも思える雰囲気。これほど細かなそして暖かい道尾を読むのも久しぶり。最終章はいかにもそれまでの集大成といった感じでこの小さな空間だけれど、人間の羽ばたきを感じさせすこぶる大きな世界へ僕を誘導してくれた。秀作ぞろいで、また何度でも読み直してみたいと思わせる小説だ。
後半は兄弟愛というか、人間本来の愛についての叙述が多くなり、前半とは好対照とも思える雰囲気。これほど細かなそして暖かい道尾を読むのも久しぶり。最終章はいかにもそれまでの集大成といった感じでこの小さな空間だけれど、人間の羽ばたきを感じさせすこぶる大きな世界へ僕を誘導してくれた。秀作ぞろいで、また何度でも読み直してみたいと思わせる小説だ。
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