冒頭での老け顔の【ディカプリオ】にあっと驚くが、まあこの役は役者冥利に尽きるんでしょうなあ。そんな彼の志がひしひしと伝わる映画でもあります。しかしそれはパーマーの君臨したアメリカでは効果あれど、日本ではただの胡散臭い爺のハナシになり下がっていることは否めない。
どのエピソードもイーストウッドは全否定する。政治的手腕さえ認めていない気がする。それほどこのパーマーなる人に全的信頼を置いていないイーストウッドが、演出面とまたしても音楽がひときわ素晴らしいというのもこの映画の矛盾と評価を迷わせる何かが存在している。
パーマーも、相棒トルソンも、そして三人三脚のもう一人秘書のギャンディの同時進行の性的秘密や老残ぶりは実に不気味である。現代の政治が十分ホラー足り得ることを示しているのかもしれない。
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