巷ではよくある男と女の風景でありますが、本音を見据えていてリアル。
女の身勝手は本能的なもので、時代を経て現代に降り立つと自分本位が素直さにも見える。それでも女は自分にブレーキをかけ立ちどころは揺るがない。日本映画伝統の流れに灯りをともす。
男はこうしてみると、二つのパターンに分けている。少しでも前向きに生きようとする音楽青年と、素のまま、女を利用しても毎日をただ刹那的に生きている男。どちらも男の理想ではある。
臼田あさ美は陰湿的な日本の女をうまく表現する。時代劇を見ているかのようだ。太賀はあのふてぶしさがいい。硬質で画面を引き立てる。オダギリ・ジョーの伸びやかで柔らかい演技。けれど芯がある。こういう役はお手の物。大したものだ。
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