これは、拾い物の映画を見た。話はシンプルなシンデレラものなんだけど、ワーナーでありながら、アジア系がオールキャストで、白人も出てくるけど全く刺身のツマ状態。しかも、乗せ方がうまく、観客は冒頭から画面にくぎ付けになる。
テーマは中国系アメリカ人と純粋(家族を思う)中国人との対立。こういうテーマはあまり日本人にはわからんけれど、うまく映画ではてきぱきと料理してます。
何といっても、全体の流れが映画本来の楽しさ、美しさ、喜び等を感じさせるハリウッド方式が、古き良き黄金時代の娯楽映画を凌駕している感じがします。これは大したものです。
俳優陣がいいんです。ミシェール・ヨーはもう目を見張るほどきらきらしてる。彼女が画面をぐいぐい決めている。親友役のオークワフィナ(オーシャンズ8でもよかった)が敵地で一人味方になる適役で、水を得た魚のようでうまい。彼女は芸達者です。
音楽も素晴らしかった。友達の結婚式で披露されるあの曲(なんだっけ?)はジーンとくるねえ。きれいな歌声で、もう冴えまくって印象に残る。
何といっても、別離を覚悟してミシェール・ヨーと対決するシーンが出色。場所は何と雀荘なんだ。麻雀の牌で彼女の心情を訴える見事なカットでした。この映画のハイライトだ。
2時間、もう贅沢、ゴージャスで、哀しくて、楽しくて、素晴らしい至福の時間。すなわち夢。これこそ映画ファンが待っていた映画だと思います。僕も刹那的にセレブにもなれたしね。もうしばらくは百均に行けないなあ。
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