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ぼくを葬る (2005)(フランソワ・オゾン)

2006-04-30 21:26:43 | 映画遍歴
F・オゾンの意外や直球人生劇。
人間後3ヶ月で死を宣告されたらみんなどうするか、といった根源的なテーマを流麗な映像で描く。
ルイ・マルの「鬼火」、黒澤明の「生きる」を連想させる秀作であるので、今までの作風からかなり変質し、人間の根源である生と死をまともに対峙するその姿勢にまず驚いてしまう。
家族、恋人を想い、そして死ぬ前に種の保存という証を獲得した若者は、海の浜辺で夕日を感じながら静かに自分も朽ち果ててゆく。
誰でもがいつかは迎える死という重いテーマを容認しそれに立ち向かう若者の思いは強い感動を伴い観客の脳裏に残ることだろう。
オゾンの絶え間ないチャレンジ精神に拍手を送りたい。
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