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下北サンデーズ(石田衣良/著 幻冬舎2006年) 75点

2009-05-08 10:32:52 | 読書遍歴
小演劇が好きで今でも大阪は勿論、たまには東京の出かけて下北で演劇を愉しんでいる。やはり演劇といえば下北なのである。

その下北を題材にした小演劇団の1年ぐらいの突風のようなシンデレラ物語がテレビでもやっていたが、生憎見る機会がなかった。

原作は下北ファンからすると町の臭いまでが100%感じるぐらいよくこれだけ下北のことを知っているなあと感心するぐらい。僕も下北の隅々まで好きなので、この描写はいとおしいぐらいであります。

本当に演劇をしている人たちはほとんどが報われず、それでも演劇を捨てられずに人生を過ごしていく。そんな演劇好きの気持ちが十分こちらに伝わりしんみりさせられる。演劇好きには堪らない小説だ。

ただ、あっという間に物語が進んでいき、少々早すぎるというか、ダイジェストのような感じなのである。もっとじっくり書いてもらいたかったなあという感じもしないではない。でも、読んでいる間は一気でしたね。

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