題名から連想されるこのくすんだような淡い色彩の映像。これがこの映画を語っているのだろうか、、。
30代にもなって、離婚も重ねた男がこれほど父親のことを思うのだろうか、と僕なんて思ってしまうが、それはそれでこういう父親から見捨てられたら、実際はホントどうなんだろう、どうなるか分からないだろうなあ、とは思う。でも考えたら、捨てられてから25年も推移してるんだネ。
こればっかりは、こういうことを経験していない吾輩には分かりません。ハイ。そして、最初から最後までこのハナシ1本なんですよね。これは映画としては少々きつい。
でも、一家を見捨て、逃げ隠れしている男が、一人の女だけに年賀状を出していた、なんて、信じられますか? でも、ある程度事実から描いた作品らしいから、そうだとしたら、事実は小説より奇なり、でもある。
俳優の演技は想像以上によく出ているが、やはり全体的にこれだけの話であるのなら、映画としては僕は弱いと思う。自分にとって、この映画を見て影響を受けるものがあまりにないからだ。
恐らく横尾は自分をシャッフルするためのこれだけは映画として撮らなければいけなかったんだろうなあ、と思う。でも僕たちは自分との関係性において映画を見るわけだから、そんなのどうでもいいわけだ。そういう意味においては横尾の私家的映画だといえる。佳作ではあるけれど、、。
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