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THE LAST MESSAGE 海猿 (2010/日)(羽住英一郎) 70点

2010-09-24 13:30:19 | 映画遍歴
3Dにもなったお馴染み人気ハラハラアクション映画だ。題名からすると、ひょっとするといよいよかな、とも思い満員の観客席に座りこむ。最初のメッセージ作りは御愛嬌だけれど、以降のウミザルたちの【加藤雅也】のお付きみたいな振る舞いは、ちょっと違和感があったなあ。

海上保安庁と言えど、船の設計者たるVIPを警護するようなこともあるんだ、と少なからず情けない感じを感ず。そんな設計者でも最後の最後でレガリヤを沈めるしかないと述べたり、少々心理的にも安易といおうか、いい人にすぐなり過ぎ。例えば【吹石一恵】の恋愛ネタも少々軽く、いくら娯楽作品だからって勝手に迎合する観客を作るなって。観客はそんなに軽くはないよ、と言いたい。

と、かく言う僕は前2作を見続けているので、しかも不覚にもそれぞれ号泣した覚えがある。今度はそれはないだろうと思い見始めたのである。で、今回は感心したのはレガリアの特撮映像だ。これはすごい。お金をかけたのが分かる。でも他は少々物足りない感じ。沈没寸前の食堂が船の中という臨場感も感じられないし、手抜きの感も、、。

でも、そんな沸々した不満を払拭してしまったのが、【時任三郎】の「僕たちは繋がっている」といったセリフである。こういうのに相変わらず弱い僕。ここで気持ちが入ってしまった。それからは同じ空気を吸い、同じ方向を見つめている人間たちの行動が自分に同化してしまい、分かっているのに映画の中の若者たちと共有感を覚えてしまう。

そして相変わらずのご都合主義のハッピーエンドにも、分かっていながら心の中で拍手している自分を感じている。もう何回同じこの調子でこの映画に騙されているんだろう、と思いながら鼻汁を垂らし、恥ずかしがりつつトイレを探すのであった。

幾らなんでももうこれが最後なんだろうね。もう見ないよ。と今は決心をしているのだが、、。

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