鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

イチロー

2008-08-13 | エッセイ
原人さんが、コメントで面白いことを書いていた。
銀行振り込みで相手先の名前を書くとき、昭和は「ショーワ」ではだめで、「ショウワ」でないと戻ってくる。そこで、野球選手の一郎は「イチロウ」ではなく「イチロー」じゃないか、と屁理屈を言った。
というものだ。
この問題について考えてみよう。

日本語で、オ列の長音は「う」と書く。
公園(こうえん)、灯台(とうだい)など。
外来語では、長音は「-」と書く。
従って、高知は片仮名でコウチ、野球の指導者はコーチである。
昭和も片仮名ではショウワと書く。

一方、イチローはどうだろう。
これは、一種の芸名みたいなものだから、規制がない。
「モーニング娘。」の「。」と同じである。
人名に用いることができるのは、常用漢字、人名用漢字、平仮名、片仮名のみだから、出生届はイチローではだめで、イチロウでないと受け付けてくれないはずである。
「モーニング娘。」をまねて、「一郎。」と届けても、戸籍係は目を丸くするだろう。

オ列の長音を「う」と書くのには、例外がある。
大きい(おおきい)、多い(おおい)、遠い(とおい)、十日(とおか)などは、「お」である。
このため、大きい王様(おおきいおうさま)、東京は遠い(とうきょうはとおい)など、同じ音でも書き分けなければならない。
例外となっているのは、大きい(おほきい)など、旧仮名遣いで「ほ」あるいは「を」と書くのは「お」となるということだが、旧仮名遣いを使える人が少ないので混乱する。

外来語でも、穴を掘るのはボーリング、玉を転がすのはボウリング、球技はバレー、踊るのはバレエ、と統一されていない。
このように、長音の表記は難しい。
コメント (4)
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