ぷ~さんのブログ

観劇、読書、趣味の手作りなど、日常で感じたことを書き込んでいきます。

読書8(塞王の楯)

2022-04-27 14:24:26 | 読書
今村翔吾さんの「塞王の楯」です。直木賞受賞作。

実に実に面白かった。500ページを超える長編。読書は通勤電車内の私にとって、ちょっと重たい本でしたが、読み応えあり感動です。

城壁などの石積みを仕事とする穴太衆。
その頭である飛田源斎、そして主人公でもあり後に頭となる飛田匡介。

そして穴太衆と敵対する国友衆。

国友彦九郎は鉄砲、大砲を作る。
攻めることで平和を守ろうとする。一人の犠牲で100人を守る。100人の犠牲の上に1000人を守るという考え。道具を使うことで、早く争いを終わらせようとする。
穴太衆はひたすら守ることで、誰も死なせない。

後半は匡介と彦九郎の戦いと言っても良いと思う。

関ヶ原の戦いの前として、ひたすらに大津城を守り抜く穴太衆。
大津城にこもった京極高次と初、そして家来、民の人々を絡めて物語はすすむ。

感想がまとまらないけど、とにかく面白かった。

そして匡介の師である源斎が亡くなるシーンは電車内だというのに涙がこぼれそうになる。
伏見城での攻撃のさなかに、城を守る穴太衆を敵から守るために動く武士の横山。この方が亡くなるシーンも辛かった。

登場人物がとても魅力的で、その中でも京極高次の存在が大きい。

何よりも平和であること。それが本当に大切と感じる。
ちなみに石積みの穴太衆は現在もいるのよね。
だいぶ前にNHKのブラタモリで紹介されていたな〜

石の声を聴く…かっこいいわ

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観劇6(貧乏物語)

2022-04-23 20:44:06 | 観劇
こまつ座の「貧乏物語」を観てきました。
出演は保坂知寿さん、安藤聖さん、山﨑薫さん、枝元萌さん、松熊つる松さん、那須凜さん。

前衛党の党員であり、治安維持法違反容疑で刑務所に収監されていた河上肇。その留守を守る女性達の話。(前口上より)

河上肇さんという方がいたことも知りませんでした。マルクス主義経済学の開拓者と言われた人。京都帝国大学教授となるけれど、日本共産党に入党し地下活動に入り検挙されてしまう。昭和初期の物語。不穏な時代ですよね。特高警察が動き回っている時代。
大森ギャング事件をきっかけに次女のヨシさんという方も、特高に捕まるわけです。拷問を告白する場面では耳を塞ぎたくなりました。
大森ギャング事件は警察のスパイによる陰謀なのですが…。

恐ろしい時代。そんな時代を乗り越えて、戦争を乗り越えて今がある。
ウクライナでの出来事もあり、いろいろ考えさせられる舞台でした。

久しぶりの保坂知寿さん。やはり素敵です。特徴的なあの声も大好きです。

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読書7(きたきた捕物帖)

2022-04-04 21:37:44 | 読書
宮部みゆきさんの『きたきた捕物帖』です。

文庫になるのを待ってました~
魅力的な登場人物がたくさん出てきます。

シリーズ化となるようなので、ものすごい楽しみです。

仙吉親分がふぐに当たって亡くなってしまい、一番下っ端だった北一は文庫を売りながら生活していく。
差配さんである富勘さんの助けもありだんだん成長していくのだけれど、その中で事件の謎解きをしていきます。
謎解きに活躍するのが、亡くなった仙吉親分の妻、松葉さん。目が不自由なのだけど、それだけ色々なことを感じ取れる人。とにかくかっこいい〜

あ〜早く次が読みたいなぁ。
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