今年最後の観劇は、劇団新感線の『五右衛門ロックⅢ』です。
初めて渋谷の東急シアターオーブに行ってきました。センターブロック前方を取ってもらった事もあり、とても観やすい劇場だと思います。そして、なによりトイレの数が多いのがいいですね。
さてさて、本題の舞台に戻ります。
言わずと知れた石川五右衛門のお話。このⅢで完結だそうです。ちょっと残念に思いますが、ラストを観ると、また続編がありそうって期待できそうです。
舞台で大暴れする石川五右衛門の古田新太さんとその仲間。まさに痛快娯楽劇です。
三浦春馬さん、頑張っていましたね。ちょっとナルシストな明智探偵、実は明智光秀の息子と言う設定。踊りまくってました。キレのあるダンス、なかなかカッコよいと思ったのですが、春馬さんより印象に残ったのが、浦井健治さんのシャルル。
前作で登場した浦井さん、今回はより一層はじけていました。出てくるだけで、笑えます。そして、なによりも歌がうまい!!あれだけ、はじけているのに、歌うと別人です。
日本人なのに、金髪と派手な王子衣装がとても似合う。何故?色白だから、金髪がお似合いなの?と考えてしまうほどピッタリでした。
蒼井優さんも、それはそれは楽しそうに歌い、踊り、演じていました。声がとてもはっきりしていて聞きやすかったです。
高橋由美子さんも久しぶりに拝見しましたが、じつに面白かった。「年齢は聞かないで・・・」というセリフがあったのですが、本当にいくつになっても可愛い方です。
もちろん、いつものメンバーの高田聖子さん、粟根まことさんもとっても面白かったです。
ただ、橋本じゅんさんが、なんとな~~~く元気がなかったような・・・・・出番もすくなかったような・・・・・。腰がまた痛いのかな~~なんて心配もしてしまいました。
豊臣秀吉役で麿赤児さんが出演されていましたが、ラスト近くで見せた刀を振り下ろした姿、きまっていてカッコよかったです。腰を落として構える姿が自然でした。
前作に出演した天海祐希さんは映像で出演。映像だけなのに、これもまた楽しかったです。天海さんはアンヌ王女役なのですが、金髪&王女服がお似合いでした。
写真は開演前の腹ごしらえ、ヒカリエで食べた「黒豚カツどん」。あまりカツどんは食べないのですが、美味しかったです。ここの定食はどれも美味しそうで、かなり迷いました。
我孫子武丸さんの『弥勒の掌』です。
以前読んだ新潮社のミステリーセラーに、短編を書かれていた作家さんの一人です。ちょっと気になる作家さんだったので、長編を読んでみました。
次はどうなるのだろう・・・・と思いながらページが進みます。題材が新興宗教とあるので、どうしてもあの団体を思い出してしまいました。
そして、ミステリーよ読むときに一番やってはいけないことをやってしまいました。
途中で、最後のページを読んでしまったのです。
そうしたら、えっ~~~という結末に、ちょっとがっかり・・・・・
刑事と教師が出てくる話なのですが、この2人が力を合わせて悪を退治する話だと思ったら、2人で悪の道に入って終わり・・・・・。
ある意味、現実的かもしれないけれど、ちょっとがっかり。やっぱり正義は勝!!であって欲しいと思っちゃいました。
それでも、犯人は誰なのかを知りたくて、読み進んだらなんと!!えっ~~~~と予想もしない人が犯人で驚き!!これは、最後のページを読むだけでは、わからない結末でした。
やられた~~~って、感じです。
1年間で40冊読みたいを目標にしていたのですが、残念ながら36冊で終了。少ないですね。家ではほとんど、読書はしないのですよ。読書は外出先と、電車の中のみ。それでももう少し頑張りたかったな。
今、37冊目を読んでいますが、たぶん・・・・年内には終わらないな。
これは絶対、見逃さないようにと思っていた映画、レ・ミゼラブル。
ラッキーな事に、水曜日の今日は仕事がお休み。レディスデイだもの、行かなきゃダメでしょうと思い、行ってきました。
本当は、ワンピースも見たかったので2本立てにしようかと思ったのですが、そんな元気はなかったです(笑)
ワンピースは冬休みに入ったこともあり、ちびっこでいっぱい!!年が明けてから見ることにします。
さて、レ・ミゼラブルに話を戻します。
見て大正解!!とても良かったです。曲が流れた瞬間、舞台の場面とシンクロして、すぐに感動。
そして、司教様との銀の燭台のシーンでじんわり・・・・。
ファンテーヌがどんどんすさんでいくシーンが辛い。原作では確かに歯も売るのだけど、そのシーンがあるとは・・・・思わず目を背けてしまいました。
それにしても、アン・ハサウエイがみごとでした。お姫さまや王女さまのイメージだったけど、いや~~~今回すごいですね。ラストのバルジャンとのシーンでは、ファンテーヌのあたたかさを感じました。
何よりも、出演者のみなさんの歌がとても素晴らしいです。
ジャベールがガブローシュに見せた一瞬の優しさ・・・舞台版で演じられるかしら・・・。
ジャン・バルジャンは妹の子どものためにパンを盗み、牢獄に19年。仮釈放で逃亡したけれど、市長となり市民のために尽くし、自分の責任とはいえ、フォンテーヌから託されたコゼットのために生き、常に自分のことより、人のために生きた人。
だからこそ、ラストでコゼットの前から、ひっそりと立ち去るシーンは本当に悲しかった。
ますます、新演出の来年の舞台が楽しみになりました。
井上ひさしさんの『組曲虐殺』を観てきました。
再演です。
「蟹工船」を書いた作家・小林多喜二の物語と聞いて、初演は尻込みをしてしまいました。
小林多喜二と言えば、特高に捕まって拷問を受け亡くなった作家という知識しかないので、とても怖い物語のように思ってしまったのです。
でも、初演の評判がとても良かったので、再演は迷わず購入です。
観劇して良かったです。確かに、小林多喜二さんは拷問によって亡くなってしまうのですが、生前の様子、地下に潜って活動する苦しさの中でも、幸せを見つけたりしながら生きていたことが伝わってきました。
地下に潜っての活動、それすらも怖い行動だと思うのですが、そうしないと自分の言いたい事が言えない狭い社会(国)であったことが、とても怖いと思いました。
現在は自由があり、いろいろな事が選択できる社会・・・・それはそれでマイナス部分もあるのだけど、自由でいられることをもっと幸せに思わないといけないのかもしれないですね。
そして、人が生きる上で大切なことはなんだろう・・・・と考えさせられる舞台でもありました。私が生きる上で大切なことを、ちゃんと考えていこうと思いました。
重い内容だと思いますが、笑いがあちこちにあって、何度も大笑いしました。あっという間の3時間です。
井上ひさしさんが話されていた「むずかしいことを、やさしく・・・・」まさに、それを教えてくれた舞台だと感じました。
出演は多喜二役に井上芳雄さん、恋人・瀧子役に石原さとみさん、妻・ふじ子役に神野三鈴さん、姉・チマ役に高畑淳子さん。
刑事役・山本龍二さん、山崎一さん。ピアノ・小曽根真さん。
姉役の高畑さんに泣かされました。弟を心配しつつ、応援もする。自分だって危険な思いをするのに、しっかり弟を信じている。だからこそ、最後は切なかったです。
でも、どうして多喜二は殺されなくてはいけなかったのだろう・・・・・と、思ってしまいます。