『ヘンリー六世』を観てきました。
そうです。あの上演時間、6時間の舞台です。
1部と2部の間に15分、2部と3部の間に1時間、3部と4部の間に15分の休憩が入りますが、13時から始まって終わったのは21時を回っていました。休憩を抜いたって、6時間半はあったわけです。
でもね、そんなに辛くなかったですよ。6時間なら観れるかも・・・・って、変な自信をもちました(笑)
出演は、上川隆也さん・大竹しのぶさん・高岡蒼甫さん・池内博之さん・長谷川博巳さん・草刈民代さん・吉田鋼太郎さん・瑳川哲郎さん・横田栄司達です。
内容は裏切りと復讐の連鎖・・・・・どこかで立ち切らないと、延々と続く。
上川さん観たさに出かけると、ちょっとがっかりするかも・・・・・。
ヘンリー六世って・・・・・・こんな人なの!って、途中で思いました。典型的な王様って言うか・・・・決断力、指導力がない!と言う人物設定だったように思います。
争いが起きてもどうしたら良いかわからない・・・その争いの中にも入れない。でも、死にたくない・・・・優柔不断な姿。こんな王様だったら妃は強くなるはずだよ~~~~と思ってしまうくらい、気弱でありました。
妃マーガレットは大竹しのぶさんですが、とにかく強い!今、なにをなすべきか考え行動に移す。ヘンリーがあまりにも不甲斐ないので、自分の意思をしっかり持っている妃を応援したくなります。多少、わがままで自分勝手なのですが・・・・・。
後半は国王の座を狙うヨーク家との争いが主となるわけですが、このヨーク家の3兄弟がイケメン!!長男エドワード・長谷川博巳、次男ジョージ・池内博之、三男リチャード・高岡蒼甫なのですが、3人並ぶとかっこいい~~~~~~
ただね、この3人の間でも裏切りがあったりで、とにかく誰も信じられない!誰を信じればいいの~~~~って言う感じ。
三男はせむし男・・・・背中の左に大きなこぶ、左足は不自由。見た目が見苦しい設定。(顔は申し分ないのだけどね)心に暗闇を常に抱えていて、いつかは兄達を引き摺り下ろし国王の座につこうと狙っている。この三男が一番怖いかも。幽閉されているヘンリー六世を刺し殺してしまうのも、この人なんだ。その時に不敵な笑みを残し幕になるのだけど、高岡さんの最後の顔は怖かった~~~~~~~。
ヘンリー六世の子エドワードを殺された時の、大竹さんの演技は迫力だった・・・・・・男性も震え上がるほどでした。
復讐の連鎖・・・・・どこかで止めないと・・・・・なんか、ものすごく辛い話、舞台でした。
舞台セットは向かい側にも客席をいくつか設定し、舞台を囲むように対面式です。私下手側でしたが、最前列でした。
客席もたくさん使う設定なので、何度も目の前に役者さんが来ます。衣装もまた素敵でした。ガウンを羽織っているような衣装なのですが、何度もその衣装を踏んでみたい衝動にかられました(笑)絶対!!できないけどね~~~~~。
舞台には何も置かれてないのですが、天井から赤い薔薇、白い薔薇、ゆりの花が降ってきます。いうなれば、赤組と白組の争いとフランス王家が出てくるときは白ゆりだったのです。
そうじのおばさんが何度も登場して、花を片付けたり植木をおいたりします。5人いらしたのですが、たぶん・・・・・・蜷川さんのゴールドシアターのメンバーだと思います。
で、争いが始まると真っ赤な塊が落ちてくる。どすん!!って、ものすごい音を立てて・・・・・それが気持ち悪いのです。なんで出来ているかはわからないけど・・・・・・とっても不気味でした。
途中で眠ってしまうかも~~と心配もありましたが、行って正解でした。見ごたえのある舞台でした。