『道化の瞳』を観てきました。
随分前のクラブセブンでショートミュージカルとして演じられたものを、本格的に舞台化したものです。
クラブセブンでしっかり観て、感動したことは覚えているのですが、いろいろな話と混ざってしまい、今日やっとスッキリした感じです。クラブセブンの時の衣装がデニム生地で、可愛かったことは覚えているんですよね。
衣装といえば、今回の舞台もかなり可愛い感じです。
1幕目は12歳の病気の少年と、目の見えない母親、それを取り巻く病院の人達とのやりとり、関わりで話が進みます。少年の病気が再発してしまし、余命を宣告され、そして倒れてしまうところで終了。
2幕目はクラブセブンで演じた物語が始まります。1幕目で少年が母親のために描いていた絵本の世界という設定です。
目の見えない女性と、大道芸人の道化達の話です。玉野さんが喋る事のできないタップダンサーとして登場します。
何故、話すことが出来なくなったのか、その悲しい理由もわかります。(想像してしまうと、ちょっときついエピソードでした。)
そんなある日、女性の目に角膜を移植すれば見えるようになるという話を聞きます。道化の玉野さんは色々な出来事を経験し、結局、自ら車に飛び込み自殺、角膜を彼女に提供するという話です。
そして、現実は12歳の少年も治療の甲斐なく、短い生涯を閉じます。母親に角膜を提供するという手紙を残して・・・・・・現実と劇中劇がシンクロしている感じですね。
とっても切なかったです。素直に泣けてしまいました。
玉野さんのタップは変わらず、とっても素敵です。
小堺さんのエンターテイナーぶりをたっぷり楽しめます。大道芸人として、たくさんの芸を見せてくれるのもみどころです。
保坂知寿さんは、悪役・・・・・厳しい女医役でした。保坂さんの悪女役、初めて観ましたが、この方、とにかくカッコいいです。あの細い体から出るパワフルな歌声、ところどころで笑わせてくれる微妙な間の取り方、素敵だな~~。
ラストで、『人は与えられた役割があるんだ、だから死んではならない』みたいな事を切実に訴える場面があります。とっても大切なこと、前を向いて生きていこうという元気の出るメッセージをもらったように思います。
写真は、玉野さんが演じたチャーリーのキューピー。写真が良くないけど、可愛いのですよ。