映画化され、話題になっていた辻村深月さんの『ツナグ』。
興味はなかったのだけど、映画の宣伝文句に引き込まれて読んでみました。
一生に一度だけ、死者に会える、会わせてくれる使者(ツナグ)と言う役割。5つの物語がおさめられています。こちらが会いたいとお願いしても、死者が会わないと言えば、成立しないわけで、死者にとってもたった一度だけのチャンスのツナグ。
やり残したこと、伝えたいことなどそれぞれにあるわけで、満月の夜の数時間だけ会える。
もちろん、会うことで幸せになる人もいれば、会ったことで、一生抱えて生きていかなければならない事にも気づく。
「親友の心得」は女性心理がとても伝わってくる話だと思った。よく言われる親友でありライバルであるということ。でも、この物語は切ない。
「待ち人の心得」も切なかった。救いがあるのは、この主人公の男性が次に進めることができたという事。
こうやって原作を読むと、やはり映画が気になる。どんな風になっているのだろう。観たくなる・・・でも、行ける日がないなぁ~~~。
辻村深月さんの作品は初めて読んだけど、他の作品も是非読んでみたいと思います。