前の記事では、高校時代までの経験をもとに「学校で習うレベルのものは『教養』というカテゴリーで認識していない」と書いた。それが大学に入ってどのように展開したか、というのが以下の内容だが、結論から言ってしまえば、膨大な量の研究書と、それが拠って立つ先行研究や諸史料を目の当たりにすると、それらの精髄がたかだか10分やそこらの内容にまとめるなど無理筋な話だと体感としてわかるし、ゆえに鵜呑みにすることもあり . . . 本文を読む
私が「ファスト教養」というものを個人的には全く受け入れられない、という話はすでに何度も述べた通りである。また、私の「教養」観念については、それを体現する人物としてアリストテレス、ヴィトゲンシュタイン、小室直樹を例として挙げた。
今回の記事では、その点を少し掘り下げ、自分の「教養」観念の形成について書いてみたいと思う。というのも、それが結果としては「ファスト教養」に対する批判的視座 . . . 本文を読む