名曲紹介:砂の器、Zombie、Sis Puella Magica!など

2015-07-01 12:35:37 | 音楽関係

前回の名曲紹介から1年以上経ってしまったので、記憶から抹消される前に続きを書いておこうと思う。

 

46.宿命

1974年の映画「砂の器」より。元々は医療関係の仕事をしていた母親がよく私に語って聞かせていた作品であったが、実家からそれほど遠くない場所に「再春荘」というハンセン氏病患者用の病院があったり、熊本市街近くに本妙寺という寺がハンセン病患者と関わりが深い場所であることなどを知ったりして、この作品とハンセン氏病にはずっと興味を持っていた(ついでに言えば、上京してからしばらくは西武池袋線沿線に住んでいたので、秋津駅に近いハンセン氏病資料館も訪れたことがある)。実際に映画を見たのは大学生になってからであったが、特に終盤の「宿命」が流れるシーンは極めて印象に残るものであった。内容に関して言うと、現実のハンセン氏病患者は隔離施設に入れられていて、この映画で描かれるように放浪をしていたわけではない点で誤解を生じさせる嫌いはあるものの(ただ、隔離が他の先進国に比べると長く続き、それが差別を長期化させた側面も指摘しておくべきだろう)、差別が引き起こす悲劇はもちろんのこと、加藤剛演じる人物がサングラスをつける・外す(本心を常に隠して生きていることを示す)の演出やまたその子が死産するという悲劇の連鎖とも見える描写などがあり、ぜひ一度見ていただきたい作品である。

 

47.Zombie

The Cranberriesより。アイルランド紛争をテーマとしているが、想像力を失い戦争の悲劇について忘却し、あるいは戦争を望みさえする人々全てに向けられた歌でもある。私がアイルランドに興味を持ったのは大学入試の際にDublinersを (たまたま)読んでからだが、それでもまだオブライエンの青年アイルランド党や歌詞にも登場するイースター蜂起、シン=フェイン党といった通り一遍の知識しか持っていないので、いつか本格的に勉強してみたいと思っている。何せスコットランドすら独立の国民投票が行われる昨今だしね。

 

48.闘う者たち

FF7より。FFシリーズの通常戦闘曲の中ではこれが最高峰であって、100分耐久的なものでも平気で聞けるほど気にっている(ちなみにFFは7までしかプレイしたことがない)。なお、ボス曲ではFF6の「決戦」が一番好きで、特殊ボス(?)のものではFF4の四天王がsecond to noneだと思っていたりする。

 

49.When will I see you again?

The Three Degreesより。親がよく聞いていたのを自分も聞いているうちに好きになった曲だが、その内容をきちんと知ったのは大学に入ってからのこと。このような経験はSimon&Garfunkelの「Bridge Over Troubled Water」「Boxer」、Andy Williamsの「A Time For Us」、Eminemの「Lose Yourself」など多数あって、ひとりこの曲だけのものではない。

そこで思うのだが、一体どれほどの人が洋楽の歌詞・内容を理解して好きになったり嫌いになったりしているのだろうか?もはや「最近の曲は中身がない」というのはクリシェだが、それを言う人間にはこう言ってやるとよいのではないか?「ではあなたは、その歌詞内容をよく知らずに好きになった曲は一つもないのか」と。このことは、言語的な障壁がある洋楽に限らず、井上陽水の歌「夜明けのスキャット」などにも言える。どちらもすばらしい歌だが、これらを愛する人はその歌詞をどれだけ理解している(あるいは他者に説明できる)のか、私には極めて疑問である。まあよーするに、歌詞云々を錦の御旗みてーに言う人は、ただ新奇なものに難癖つけてーだけなんじゃねーのか、ってことだな。

 

50.Sis Puella Magica!

アニメ「魔法少女まどが✩マギガ」より。自分の願いが叶ったはず=魔法少女になるorなったシーンにもかかわらず、この物悲しくて(特に内容を知っていると)禍々しい曲が流れるのは、まさしくこの作品の根幹にかかわる演出と言えるだろう。詳しくは別の機会に。


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