アパシー「学校であった怖い話」

2007-09-27 01:57:06 | ゲームよろず
このブログでは何度か紹介したことのある「学校であった怖い話」の同人版を購入。まあ同人といっても学怖の小説版をそのまま移植した感じで、選択肢なども基本的には存在しない。全体的な印象を述べると、

1.グラフィック的な怖さはほとんどない。
2.ホラーよりグロ・狂気の要素が強い(+生理的嫌悪感)
3.語り部の性格付けがゲーム(SFC/PS)に比べ極端
4.特に後半の方で、冗長な話が目立つ
5.音楽はSFC版の再現を意識しており、それだけでもプレイの価値あり

というところか。1、2についてはそのまんまだが、逆に言うとグロ系が全くダメな人は向いていないかも(俺の場合、文章で読む分にはかなり耐性があり、多分一番キツイ岩下の話で何も感じなかった)。まあホラーが中心じゃないのってどうなのよという気もするが、このことは主人公(坂上)自身が作中で言っており、作者も意識しているのは疑いない。


また3もかなり特徴的である。ゲーム版では、選択肢によって違いがあるにしても、語り部たちは自分なりの筋を通した話し方・考え方を持っていたように思う(だからってお近づきになりたい面々ではないけどw)。だが今回の学怖は、特に荒井・風間・細田の三人がただイタイ人、もしくは単に鼻につく奴になっていた印象がある。同人版の結末を思えばこの違いには必然性があると言えるが、どこか常軌を逸した部分があっても単純に狂っているとは言えない怖さと魅力を持っていたゲーム版のキャラ・話し方と比べ、見劣りする感は否めない。


そういう中、4で指摘したように冗長で、しかも選択肢のない話を聞かされたため、後半の方では退屈することがあった。選択肢がないため話自体が長くなるのはわかるとしても逆にそれは無駄の多さとして目立ったし、あまり必要がなさそうな場面で怪談の場面から新聞部の画面へと切り替わることがあってテンポを悪くしており、トドメにオチが微妙ときては批判せざるをえない。まあこうしたフラストレーション[?]が第七話に繋がってくるわけだし、一番出来の悪い細田の話が(本来盛り上げるはずの)六番目に来ていることからもおそらく計算づくだとは思う。だが、それを考慮しても微妙な印象やもどかしが消えないのは、おそらく七話目がそこまで強烈なカタルシスを得られる内容ではないからだろう(誤解を恐れずに言えば、学怖というより「」的な感じがする)。これが分岐エンドの一つならともかく、一本道のエンディングなため微妙な感じがしてしまうのである。


さて大ざっぱにまとめると、1,2,3,4はそれなりの必然性があることはわかるし、また5の理由から作品の雰囲気はよく出ていると思う。あるいは、ゲーム版があまりに素晴らしかったため、評価が自然辛口になっている部分もあるだろう(値段なども考慮すると、同列に扱うのはちと酷だ)。しかしそれでも、もっとプレイヤーを引き込む演出がほしかった、と言いたい。2008年にはまた新作を出す予定らしいので、その出来に期待したい。


※画像は時にヤンデレな岩下明美。画像の著作権は七転び八転がりに属します。
コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 個性の尊重と説明能力の欠如... | トップ | 視覚の個人差 »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (抜刀斎)
2007-09-27 23:47:53
買ったんかいf^_^;

人形だあああΣ(T▽T;)
返信する
抜刀斎 (抜刀斎)
2007-09-27 23:48:17
買ったんかいf^_^;

人形だあああΣ(T▽T;)
返信する
あいにくと (ギーガ)
2007-09-28 01:16:46
あんな強烈な話はない。

でも久しぶりに学怖はやりたくなった。

イッショニアソボ……
返信する

コメントを投稿

ゲームよろず」カテゴリの最新記事