ジャニーズ問題を扱った松谷創一郎の放送の後、相撲界を扱ったドラマ「サンクチュアリ」などが紹介されていたが、要するに独自ルールで運用される閉鎖的世界とその問題は、芸能界やマスコミ業界を含め、様々なところで観察されている状態と言える(少し前では、電通の「鬼十則」と過重労働が社会問題になったりもしたし、学校についてもその聖域化が問題となったりしている)。
ということで、今回は団員の自殺を報じられている宝塚だが、これを含めたニュースをいくつか見ても、公演の一時中止以外はまだ状況が判然としない状況であり、原因などは不明である。ただ、芸事の世界というのは自殺ほう助で逮捕された人物のパワハラで話題になった梨園など含め独特の関係性が構築されやすく、特殊なルールがまかり通りやすいのかもしれない。
こういった問題について、「全てをノーマライゼーションすれば上手くいく」という発想は、ポリコレという名の「宗教」の暴走を見ても能天気に過ぎると思われるが、さりとて伝統を口実に治外法権のような存在のままであることを肯定するには、あまりに多くの問題が噴出している状態である(余談だが、こういう状況を見てもなお「外の世界に開かれているより鎖国した方がマシ」みたいに思っているなら、単に幼児的な自己正当化のレベルを超えて、もはや完全にビョーキだ)。
ジャニーズ問題の調査に関連し、国連の人権委員会は芸能界の他の人々にも状況をヒヤリングしたとのことだが(よって当然日本の芸能界全体の病理の告発という事態も起こりうる)、そもそもこのような閉鎖性の高い独自の組織の存続自体が難しくなってきているのではないかと思う。
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