ある変人の話

2006-04-23 19:18:53 | 不毛
今まで様々な「変わったヤツ」に出会ってきたが、そのほとんどは例えば極端な自己中、電波系などある程度類型化できるものだったように思う。しかし、古い友人の一人で、いまだに行動様式がまったく掴めない人間もいる。今回はソイツの中学時代の話をしよう。

前に書いたように、俺のエロゲーとの関係はかなり古く、小学五年まで逆上ることができる(メガ○トアを買った)。しかし、そもそもパソコンには興味がなかったため、それをプレイしようという気はなく、あくまで雑誌から知識が入ってくるだけだった。

さて、そんな状態で中学に上がり、そこで出会ったのが変人Aだった。いたって普通のヤツで、例えば当時の俺はJ-POPなど全く聞いていなかったがそいつは流行のやつは一通り聞いているという具合。しかし、そんなイメージはある時を契機に怪しくなる。それが「ときメモ持参事件」だった。家が厳しかったAはプレステを俺の家に置いて時たまやっていたのだが、そのラインナップにときメモが加わったのである。実はときメモを全く知らなかったという俺の知識の歪さもなかなかハイレベルな気もするが、いきなり藤崎平八の絵が入ったソフトを持ってきたAのファンタジスタっぷりには及ぶまい。

とはいえ、やっているうちに主人公の育成ゲームだと認識するようになり、それと同時にAに対する違和感も薄れていった。しかし、違和感が全くなくなった中2ころ、決定的な出来事が起こる。

PC-FXの同級生2を持ってきやがった。

しばらくの間硬直する俺。ロードローラーを二回は喰らうくらいの時間が経過した後、ようやく発したのは「これ、なに?」という言葉。実際のところ、頭の中では会議が開かれ活発な議論&疑問が飛び交っていたのだ。

曰く、ヤツはムッツリだった。

曰く、それなら何で俺の家に持ってくるのか?

曰く、なぜ恥ずかしげもなく持ってくるのか?

曰く、この見たことも聞いたこともない機体は何だ?

曰く、どうして同級生2なのか?

曰く、ヤツはこの機体やソフトの情報をどうやって仕入れたのか?(まだネットなんか普及してない時代だ)

こんな感じで色々考えたわけだが、キャパシティオーバーしたおれの白濁脳はあっさりと「判定不能」を宣言した。「実はそういった情報に詳しいのを隠していただけ」というのが最も説得力のある説に思えたが、その他の場面のあらゆる行動・言動を考え、また隠すのであれば俺の家に持ってくるのは不自然という結論を出した(Aが俺とだけは平気でエロ話をしていた、とかいうことであれば理解できたのだが)。そんな感じで納得のいく考えが構築できなかったのである。

それ以来、Aの謎に満ちた行為は俺の中で伝説となり、「こいつだけは何をするか全く読めない」と特例規格外の認定が降りたのであった。その後、メイビーソフトの原画集(影崎夕那が原画担当)を絵の勉強に使うと言って借りていくなどして、評価はいよいよ決定的になったのだが(本当にスケッチブックに練習してた)、さっきも書いたような「電波系」では決してなく、むしろ理論派だった印象がある。

人って本当にわからんものだと感じたのはおそらくあれが初めてだろう。まあその意味ではいい経験にはなったと思うw

ちなみに、その規格外のもたらした同級生2をプレイし、雑誌のみで留まっていた俺はゲームそのものへと導かれていくのだが、それはまた別のお話…
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