とあるブログが煽って弁護士の懲戒請求が大量になされ、それに対して弁護士側が不当な請求として提訴予告する、という件が話題になっている。
何が驚きかって、
1.懲戒請求した側はブログ内容を鵜呑みにし、裏も取らずに懲戒請求を送ったが、実はただの濡れ衣だった
2.実名・住所などを書いたものを送った(つまり、完全に素性がバレる)
3.懲戒請求をしたのは40代~50代が多く、60代や70代もいる(一番若くて43歳)。
ということだ。こんなリスクのあることをロクに調べもしないでやろうと思う神経が私には全く理解できないが、この愚行に及んだのが中高年という点は実に興味深い。なるほどトランプ現象を「他人事」として笑えないわけだ(もちろん、前にも書いたジョナサン=ハイトの道徳心理学であったり、デュルケームの言った集合的沸騰のような視点があれば、今回の案件はその一例とみなせるのだが、それにしてもここまで頭が悪いことに驚愕せずにはいられない)。
それにしても、これまで散々「近頃の若い連中は・・・」的なことを散々言ったり聞いたりしてきた中高年の方たちは、このような愚行をどのように総括なされるおつもりなのかな?だって、少数のサンプルで「若い」と一括りにして論評するってことは、自分たちもそういう目で「老害」「情弱」的なものと一括りにみなされる覚悟があるからやってるんだよね?だったら今まさに指弾されかねないこの状況で、批判なり擁護なり発言すべきじゃあないんですかね(まあもっとも、そもそも間違った理由で扇動されて大量の不当請求をしたから問題なのに、それを提訴予告したら「品位を欠く」みたいな批判をするのは、的外れすぎて「病膏肓に入る」という印象しか持たれないのではあるが)?
まあ個人的には、今回の案件が、「ネトウヨ」とみなされる人たち以外にとっても、様々な意味で反面教師として、そしてまた社会を知る材料として記憶・記録に残ることを願うばかりである。
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