アルテ・ピナコテークの傑作紹介も最終回ということで、今回は近世の絵画と中世の絵画って視点で紹介したいと思いますよと。冒頭の絵は訪問時にちょうどやっていたカラヴァッジョ展(16世紀後半から17世紀初めにかけて主にイタリア中・南部で活動)のもの。衣服や筋肉の襞の表現とそれによる躍動感が非常に印象に残る部分で、これがバロック美術に影響を与えたというのも頷けるところである。
なお、ビザンツ帝国で有名なイコンも展示されていたので、それも掲載してみると、
やはりだいぶ違った特徴(潮流)を持っているが、顔は結構写実的に描かれてる方かなと思います。というのも中世と言えば、前に照会したローテンブルクの犯罪博物館のように、
こんなレベルやからねwいや小学生ですらもうちょっとマシな絵を描くでしょーよと言いたくなるわいや🤤え、これは庶民の姿を描いたものだからショボくてもしゃーないやろって?
君は、カノッサ事件の絵を知っているかね・・・?(第四の名前を持つ男風に)
これはハインリヒ4世が自身を破門した教皇へのとりなしをマティルデに乞う場面だが、そういう歴史的事件の描写すらこれもんなわけですよ。そりゃージョン王の肖像画なんて幼稚園児の落書きレベルにもなるってはっきりわかんだね(・∀・)まあここについてはそもそも写実的に描くということへの価値観とかの話にもなってくるんで機会があれば別で述べるんだが、こういう比較対象をすると、いかにルネサンスというのが(社会構造に変化をもたらさなかったとはいえ)革命的な出来事だったかはよくわかるだろう。
ちなみに、近世の絵画だと
ありふれたものでは、このあたりが挙げられるかなと。まあ二枚目はやはり「美術の宿題で家族を描いたらシュールな表情になった」系の絵であるため、思わず笑ってしまうのではあるが🤣
とはいえこれも別に下手ということではなく、
15世紀後半に描かれたルドヴィーコ=スフォルツァ(ミラノを支配したスフォルツァ家の一人)の肖像などと比べると、まあそんなもんなんやろなあという水準である(表情の描き方などは、明らかにスフォルツァのそれが写実的という意味では優れていると言えるが)。
とまあそんなわけで、中世の絵と近世の絵を比較対象してみてきたわけでございますが、最後はまたカラヴァッジョ先生の絵画でこの記事を締めたいと思います。
うーむ、なんと肉感的で躍動的なことか!それではまた次の記事でお会いしましょう。さよなら、さよなら、さよなら・・・
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