ローテンブルク駅を降りてアンスバッハ通りを進むとレーダー門に到着した。ここローテンブルクは見た目の通り古い町で、その起源は10世紀に遡る。
その歴史を紐解くと、いわゆるFreistadtの一つとなったり、三十年戦争の際にはティリー伯(後に有名なグスタフ=アドルフと戦って敗死)の軍団から略奪される危機に瀕したり、あるいはその町並からナチスによってドイツ民族の理想を体現しているとみなされ(町にナチス支持者が多かったことも相まって)、そのプロパガンダの恰好の宣伝材料となったりと、実に様々な場面で当時の歴史や出来事と深く関わった町でもあった。
その意味で言えば、確かにここはおとぎ話の国から出てきたような町ではあるけれども、昔の町が素朴にそのまま残ったというわけではなく、様々な歴史の古層の上に成り立っており、複雑な陰影を称えた都市の一つであると言えるだろう。
ここに見えるレーダー門のアーチは、13世紀頃に作られ今も残存する数少ない建造物の一つである。
元々要塞だったため、城壁はもちろん防衛ラインをいくつも設定できるよう多層的な構造になっている。
日本のお堀とかを思い起こさせるねえ。
周囲を見渡すとこんな具合である。
さて、中に入っていくとしましょうかね。
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