森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

冬芽 トチノキ

2007年12月20日 | 自然観察日記
 生活環境が悪化する北国の植物は冬芽のあり様は死活問題です。普通は何枚もの芽鱗で防御するものが多く、中には微毛を蓄えていたりします。
 このトチノキは芽鱗の外が分泌液でべたべたになっています。防寒の意味もあるのでしょうが、案外冬芽を食べにくる昆虫などからの防御になっているのかもしれません。
 ところで、冬芽や乾季に作る芽を休眠芽といいますが、この芽の位置でその植物の生態を予測できますし、もっとマクロにその地域に生息する植物の休眠芽の分析で地域の気候や環境を理解することもできます。