森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

イチジク 葉痕

2011年01月10日 | 自然観察日記
冬場は葉痕を観察する時期ですね。かなりマイナーな世界で「おたく」でないと話が合わないかもしれません。葉痕は見た目も面白いのですが、なぜ植物は葉を落とすのかを考えるにはもってこいの切り口だと思うのです。葉と茎の堺は離層という組織で、ここが分かれると葉痕として目に触れるわけです。動物の顔に見えたり人の顔に見えたりするのは、維管束の痕、植物の輸送路(導管、師管)の断面図ということになります。そして腋にある越冬芽の様子でその植物の寒さと乾燥に対する必死の適応の姿を見たり感じたり出来るという存在なのです。・・・やっぱりマイナーな世界ですね。