山形小国の荒川沿いの雪解け直後の窪地に一株だけウスバサイシンが花を見せていました。おそらく、近くにもあるのでしょうが草が茂り始めていてその中に隠れているためかこの1株しか目に付きませんでした。あってもうよさそうなのですが、新潟県内で見た記憶がない種です。それだけまだ自然観察の歩きが不足している証拠なのでしょう。もともっと若い頃に山歩きをしておくべきだったとちょっと悔やむ心境です。
カンアオイに比べ葉は柔らかそうで、花もくびれがはっきりしていて特徴的です。春ね女神といわれるギフチョウの食草がカンアオイに対して、近似種のヒメギフチョウの食草がこのウスバサイシンといわれます。したがって、ウスバサイシンがあるかないかでヒメギフチョウがいるかいないかが見当付けられます。ヒメギフチョウが新潟に分布していないならウスバサイシンはないのかもしれません。