小さな花でも、それを見つけるととても幸せな気分になるものがあります。イワナシの花もそんな一つで、何とも言えない優しい気分に包まれます。崖にへばりついている姿もそういう気持ちを引き起こさせるのでしょうか。山間の半日陰の傾斜地に見かけます。ツツジ科の低木。
ここは休耕地という話でしたので、一角にあるクルミ林の様子に興味を持ちました。ほとんど手を加えていないそのままの状態が何年も続いているはずなのにこの林床が実にさっぱりしていて、人手が加わっているのではないかと思うほどです。クルミはフィトンチッド(多感作用)が大きい種として知られています。葉などから分泌される物質が他の種の生育を抑える効果があるとされます。この閑散とした林床がフィトンチッドなら見事な実例となります。