少し高度が高いと5月はあまり植物の動きがありません。まだまだ冬枯れの状態。それでも、地表には高度に合わせた種が緑色の葉を茂らせて自生しています。これはシダ植物ヒカゲノカズラの仲間のマンネンスギ。低山よりも深山や亜高山によく見られますね。
シダ植物ですから花は持ちませんが、胞子を形成するのに他のシダ類とは違った性質があるとされます。胞子に大胞子と小胞子があって、大胞子からは雌の前葉体が小胞子からは雄の前葉体が形成されると教わりました。実物を見たことがないので確信を持って言えないのですが、雌雄を区別しない多くのシダ植物とは系統の異なる一群でもあるのです。