長岡近辺で普通にみられるネコノメソウの仲間にホクリクネコノメがあります。花期はネコノメソウ比べやや遅く、大きな群落をつくることなく点々と小群落を形成しながら生育しています。密度もまばらで折り重なるようなことはなく地に伏したような広がりを見せます。休耕田のヨシ原の中を歩くとよく見かけますね。ヨシ原はこの季節しか歩けなくなり、やがて生い茂るとその下はとても他の植物が生活することができるようなかんきょうではありません。ヨシが枯れている間のわずかな期間に活路を見出している・・そんな光景です。(ヨシのない日陰の湿地にも点在しています)
花そのものは見栄えのするものではありません。苞葉が黄色に色ずくことで全体を引き立たせています。花は4数性。花の季節を見る限りでは「猫の目」は意味不明ですが、果期に観察するとなるほどと思います。この仲間は日本海側に分布の中心がありとても変異が多い種といても知られていて、うかつなことが言えないグループの一つなのです。ネットの情報をときどき見ることがありますが、結構権威のありそうなサイトでも「怪しい・・」というのがよくあります。何事も「言い切る」ことの難しさを最近強く感じてきています。