森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コクサギ

2016年06月05日 | 自然観察日記
新潟にはなくて東北から九州までほぼ全国的に普通に自生しているといわれる種にコクサギがあります。ミカン科の低木で確かに至る所で見てきました。物語山の登山道にもごく普通に自生していました。枝を折ると独特の匂いがします。しかし、個人的にはこの匂いでミカンの仲間とは連想できませんね。

コクサギの雄花

2016年06月05日 | 自然観察日記
コクサギは雌雄異株。ちょうど花の季節で花を観察できました。こういう機会は新潟にいるとなかなか巡ってこない機会です。少し画像が良くありませんが花は四数性の花です。雄しべは4本。

コクサギの雌花

2016年06月05日 | 自然観察日記
雌株がなかなか探せませんでしたが、ようやく見つけました。雄花は総状に付くのに雌花はとても小さく葉腋に単生しています。眼が悪くなったせいで小さすぎて花弁なのかがくなのかよくわからない状態。ものの本では花弁もがくもあるそうです。しかし、4個の子房はしっかりと確認できました。

コクサギの昨年の果実

2016年06月05日 | 自然観察日記
実は雌株にたどり着くことができたのは昨年の果実が枝に残っていたためです。中の種子はもうないと思いますが、外皮がそのままの形で枝に残っていて特徴的な形をしていますからコクサギと特定することは容易です。海岸の岩場に付く貝を連想してしまいました。

コクサギの葉序

2016年06月05日 | 自然観察日記
「コクサギ型葉序」という言葉があるくらい葉の付き方が独特です。単純な互生ではなく二枚づつが左右交互に付くという仕組みです。面白いですね。なぜ、コクサギが越後にないのか?これも不思議ですね。