森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

コアカソ

2016年06月20日 | 自然観察日記
アカソは新潟にはごく普通に生育していますが、コアカソは自生していないと思います。アカソは草本扱いですが基部が木化していて木の雰囲気は多少感じます。コアカソはアカソを小さくしたような種ですが木本です。木本でありながらアカソ以上に草丈が成長したものはないかもしれません。湿り気の多い岩場などに見られます。

コアカソの茎

2016年06月20日 | 自然観察日記
年々成長するようなタイプではないので2・3年すると根際から新しい枝を伸ばして成長するようで枯れた枝がよく見られます。しかし、この茎は径1cmはありますから何年生きているのでしょうか。生育する場所が岩がごろごろしているところとか、崖の割れ目などに根を下ろすためか素直な株立ちにはならず曲がりくねったり折れて修復されたような形態をしています。

コアカソが生育する崖

2016年06月20日 | 自然観察日記
コアカソが好む岩場です。岩の割れ目に根を下ろし少しずつ成長しながら岩を砕いていきます。しかし、岩はやがて崩壊し自分も一緒に落下する。しばらくは落ちた場所で生きてはいくものの次第に他の種に置き換わり消えていくような運命。そんなふうに見えました。