ヒメモチ

赤い実をつけたヒメモチに出会いました。雌雄異株の種ですから実をつけた個体を見るのはそれほど機会が多いわけではありません。ブナ林の林床を彩る秋の大切な種です。

ヒメモチの赤い実

モチノキの仲間ですから赤い実は当然の印象ですが樹の大きさが極端に小さいのが面白く思います。雪国に適応した種です根曲がりも見られます。

ヒメモチの葉

常緑の葉は全縁で幾分光沢をもちます。枝の上部に比較的まとまって付き、葉腋には花芽をつけます。

ツルシキミ

ヒメモチによく間違われるツルシキミも自生していました。

ツルシキミのつぼみ

ツルシキミはミカン科の種。葉の様子や樹形などはヒメモチにそっくり。ただ、ツルシキミの花序は茎頂に付き葉腋には付きませんからヒメモチと区別できます。それにしても似ている姿は雪国という同じ環境に生育するための収斂進化の例示と考えても良いかもしれません。