森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

フサタヌキモ

2019年11月30日 | 自然観察日記
これは越後丘陵公園の里山フィールドミュージアムの水辺に生息する貴重なフサタヌキモです。約10年ほど前にヨシ原の湿地の改造が行われいくつかの池が作られ、その際に植栽された植物に紛れて移入されたものと考えています。もちろん絶滅危惧種で県内では極めて貴重な存在ではっきりと自生していると確認されている池はほとんどないと思われます。種を絶やさないように気を使いながら観察しています。食虫植物の一種で葉に捕虫嚢(のう)をつくりここで小さな水性の虫などを捉えて栄養の一部にしています。

フサタヌキモの花

2019年11月30日 | 自然観察日記
フサタヌキモの存在は数年前から確認していましたが、今年初めて花を観ることができました。全体にイヌタヌキモに似ているのですがなかなか花を見ることが少ない種で、花を観ることができ大いに感激をしています。

フサタヌキモの葉

2019年11月30日 | 自然観察日記
フサタヌキモはイヌタヌキモに似ているのですが葉にごく少数の捕虫嚢(のう)をつけることが特徴です。イヌタヌキモがびっしり捕虫嚢をつけるのとは対照的です。先端の葉がまとまっている所を殖芽といい次年度の成長の起点となる部分で水中で越冬するところです。