秋のネズコの森は花が見られる種は少なく数えるほどでしたがそのうちの一つがミヤマママコナです。気づいた範囲では1ケ所に数個体の群落があっただけでした。展望台の大展望に比べるとネズコの森の中は展望が利かず紅葉も不十分な時期でしたからママコナの小さい花ながら色彩を持つ存在はどこかホッとします。
長さは2cmほどの細長い花で口を開けた筒状の形態をしています。別々の科に属しながらツリフネソウやアキギリなど秋の花の多くが同じような形質を持っているのが面白い点です。ポリネーターを招き入れる形質なのでしょう。
別名ゴカヨウオウレン。普通針葉樹林帯内で見られるバイカオウレンです。周囲はブナ林でやや異質な感じですが、ネズコの森はネズコが自生する場所でもありますからブナ帯でもかなり針葉樹林帯に近い高度なのだと思います。バイカオウレンもネズコと同じようないきさつで自生しているものと考えています。