森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

残り果 ラズベリー

2007年12月17日 | 自然観察日記
 ラズベリーの残り果がうっすらと積もった雪の中で寒そうです。鳥の餌になっても良さそうなのですが、気づかないのでしょうか。それとも好みのものではないのかもしれません。近くの柿の木にはムクドリやカラスなどを交えて、鳥のざわめきで結構賑やかです。色づいたものの寒さで熟しきれないのか、落ちずに枝に付いたまま。いつまで付いているでしょうか・・・。

イソギク

2007年12月16日 | 自然観察日記
 今朝はうっすらと雪化粧。気の重い朝を迎えました。庭の片隅にイソギクが彩りをもって重たい気分を和ませてくれます。このイソギク開花を確認したのは12月に入ってからで、ずい分のんびり屋です。
 かなり以前に静岡の伊豆半島の海岸通りの崖から連れてきたもの。県内の自生地はないと思いますが、厳しい環境にはすごい適応力があるようで何も保護しなくとも生き延びていてくれます。
 今日はこんなパワーがほしいと感ずる一日です。

サオトメバナ

2007年12月15日 | 自然観察日記
 夏場は少々悪臭がするので嫌われ草ですが、冬はひっそりと実が落ちるのを待ている様子。陽だまりの枯れ草の中に黄色い実がありました。この実を食べるような小鳥や昆虫については知りませんが、このまま地に落ちて来年発芽することが多いのではないかと思います。路傍のつる性雑草。アカネ科です。臭いは別にすれば花はなかなかかわいいと思います。

キカラスウリ 実

2007年12月14日 | 自然観察日記
 夏、レース状の見事な花を咲かせるカラスウリの実が寒風に揺れています。鳥に突かれている果実も多くこの時期の大切な餌になっているようです。食べてみると甘く懐かしい素朴な味がします。
 カラスウリという同属の種がありますが、表日本では良く見かけましたが越後で見たことがありません。赤い実が付きます。越後には分布していないのかな?雌雄異株のウリ科つる植物。

サラシナショウマ 実

2007年12月13日 | 自然観察日記
 落ち葉に半分埋まるようにキンポウゲ特有な実を付けた草が顔を覗かせていました。少し姿勢を整えて写真を撮ります。サラシナショウマの果実です。もうかなり種子はこぼれたのでしょうが、果皮の色は緑色。独特の形をした実は結構遅くまで存在感を保っています。
 「ショウマ」と付く植物は結構多いのですが、いくつかの科にまたがっています。ユキノシタ科のトリアシショウマやチダケサシ、バラ科のヤマブキショウマといったもののあります。キンポウゲ科のサラシナショウマに花の付き方が似ているところから付けられたものと思いますが、ユキノシタ科のキレンゲショウマあたりはどこが似ているのか、ちょっと不思議な気がします。
 ちなみに「ショウマ」はサラシナショウマの根を漢方でが「升麻」と呼ぶのだそうです。

シシガシラ

2007年12月12日 | 自然観察日記
 里山ならどこにでもある常緑のシダ植物です。何で「獅子頭」なのか得心が行かないのですが、葉の出方が獅子の頭に似ているのでしょうか。斜面に生えていることが多いので、葉が下方にたれ下がり気味になって獅子頭に見えるからだという人がいます。
 シダ植物ですから、花はありません。胞子をつける胞子葉と写真の栄養葉があって、この時期は栄養葉だけです。ところで胞子は無性生殖用の生殖細胞ですから、すべて形質は同じです。つまりクローンですね。でも、卵細胞や精子などの有性生殖細胞を作る世代というのがあるのです。それは、小さくて普段は見つかりません。
 

シャリンバイ

2007年12月11日 | 自然観察日記
 暖地系の種でもともと越後の海岸線にも自生はないと思いますが、街路樹や公園樹として広く利用されていますから、ごく近しい種のように感じます。花の時期は賑やかですが、実の時期は地味ですね。バラ科常緑樹。

ヤブラン

2007年12月10日 | 自然観察日記
 夏の花穂は紫色の清楚な花ですが、冬場の実は少々観賞価値は落ちます。このヤブランは暖地系の植物ですからこの種が自生しているところの気候が分かります。越後では海岸沿いの山稜によく見られますから、この地域の環境の概略を把握できます。ヤブランはいわゆるヤブツバキクラス域といわれる植生の林床の構成種になっています。

ビロードモウズイカのロゼット

2007年12月09日 | 自然観察日記
 本当に全体に綿毛がびっしりでビロード(ベルベット)みたいです。帰化植物ですがこの時期ロゼット状態(地面にべったり張り付いた状態)になって寒さから身を守っています。この綿毛があればどんなところでも大丈夫そうです。
 川原などの荒地によく適応しています。結構大型の植物で、夏場に黄色の花を咲かせているのを見かけます。ゴマノハグサ科

アオツヅラフジ

2007年12月08日 | 自然観察日記
 アオツヅラフジです。路傍などの藪に普通にあるのですが馴染み無い名前でしょうか。ツヅラフジ科の雌雄異株の木性つる植物。つる細工に使う人もいるようです。枯れ気味の葉と青いブドウのような実が残っています。有毒といわれますから鳥も食べないのでしょうか。
 

ジャノヒゲ 2

2007年12月07日 | 自然観察日記
 以前、ブログにも登場してもらいましたが、綺麗な実を見ていると再び取り上げないわけにはいかないですね。春に白い小さな花が咲きますが、圧巻はやはりこの時期の何ともいえない青い実です。
 落ち葉に埋もれてあまり目立たない実ですから、これは小鳥などに食べられることはないでしょう。ネズミ等の小動物の食料でしょうか。だとしたら、どういう意味がこの色にはあるのでしょうか。
 

ジャノヒゲ 1

2007年12月07日 | 自然観察日記
 峠道の角田山の登山口で晩秋の林を散策。登り易い山なのでしょうか、こんな時期にも何組かのハイカーとすれ違います。
 落ち葉にうずもれてジャノヒゲが生育しています。落ち葉を掻き分けると紺色の美しい実が現れます。すれ違うハイカーはこの実の存在を知らないようで、ちょっとかわいそうです。

アキグミ 2

2007年12月06日 | 自然観察日記
 栄養の少ない荒地に適応力があるので砂防林にも適しています。治山などの土木工事でよく利用されます。野積浜では最前線に植栽されています。後方のクロマツ林より低木で密植させられますから構造的にもいいですね。さすがに、風当たりが強いせいか実は根元に残っているだけでした。

アキグミ 1

2007年12月06日 | 自然観察日記
 アキグミの実が鈴成りです。少し風当たりの弱い松林の後方にありました。何回かの冷え込みにあったこともあってか、エグ味は少なくて甘い実です。