森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

あじさい園 護摩堂山遊歩道

2008年06月28日 | 風景
 田上町の護摩堂山の山頂にある「あじさい園」に行く機会を持ちました。駐車場から山頂までの約2Kmは予想に反して気持ちの良い林間の散策道になっています。途中林が途切れる事はほとんど無く、日差しを遮ってくれる傾斜の緩い道です。

ど根性ホタルブクロ

2008年06月27日 | 自然観察日記
 なかなか味な名前がついていますね。いかにもこの中に蛍を入れて持ち運びたい姿をしています。しかし、とうとう今年は家の脇の用水路で蛍の姿を確認できません。日照り気味になこともあってか、全く水が流れてこなくなっています。
 このホタルブクロはがくに湾曲する付属体がないのでヤマホタルブクロ。近くの山からつれてきたのが庭に居付いてわがもの顔です。この個体、実はセメントの割れ目に根付いたいわば「ど根性ホタルブクロ」なのです。昨年気づいていたのですが、その後の様子が見たくて抜き取らずに見守りました。発芽して多分3年目、見事に開花です。「石の上にも3年」ならず「割れ目の中でも3年」というところ。忍耐力があります。見習って欲しい人が沢山いますね。

クララ

2008年06月26日 | 自然観察日記
 草刈の少ない農道わきなどで時々見られます。1mを越す大きさになることもあって木本のような気がしますが草本扱いです。マメ科の有毒植物で薬草としても利用されるとか。「クララ」という語源は「根を噛むと頭がくらくらするくらい苦い」からだそうです。なかなか面白いですね。れっきとした在来種です。この時期うす黄色の花を沢山付けています。
 その花にハナバチが蜜や花粉を求めて盛んにやってきます。有毒植物ですから、集めた蜜などにも毒成分が含まれている可能性はあるのだろうなぁ・・。

ノハナショウブ

2008年06月25日 | 自然観察日記
「いづれアヤメかカキツバタ」。各地の菖蒲園が脚光を浴びています。長岡の東山の自然観察林の片隅に消えかけた湿地がありますが、これはそこに咲いていたノハナショウブです。植栽されたのか自生なのか定かではありませんが、一輪咲いていました。浅い山で自然のものはほとんど無くなっていると思われますから、かって植栽されたものが生き延びているものでしょうか。公園でよく見かけるアヤメの仲間ですが、人里近くで自然のものに出会う事はなかなかありません。
 ちなみに、アヤメとカキツバタ・ノハナショウブの見分け方ご存知ですか?花弁の中央の文様と色でも区別ができます。網目状ならアヤメ、網目はなく黄色ならノハナショウブ、白色ならカキツバタと考えてもほぼOKです。

ヒトツバカエデ

2008年06月24日 | 自然観察日記
 これも、カエデらしくないカエデ。こちらは越後にはよく自生を見ます。チドリノキに比べ葉が丸く大きいなところが特徴です。
 魚沼の山奥、3出葉のメグスリノキやハウチワカエデの鮮やかな赤色に対して、ヒトツバカエデの黄葉はチドリノキ同様に主役にはなれない脇役です。
(カエデ科の植物は葉が対生するのが特徴です)

チドリノキ

2008年06月24日 | 自然観察日記
 今日は少し地味なもので繋ぎます。これは、チドリノキというカエデらしくないカエデです。中央に果実がついているのでカエデの仲間だと分かります。シデの仲間によく似た感じですから間違われそうですが、越後にはたぶん自生していません。これは、群馬山中で出合った株の一枝を挿し木をして殖やしたもので、もう7~8mになりました。黄葉はしますが脇役ですね。何に惹かれたのかといえば、「らしくない」というところでしょうか。

ユキノシタ

2008年06月23日 | 自然観察日記
 学校の理科の実験によく利用される植物ですから、誰もが馴染みのあるものだと思います。この花は近くでみるといいですね。赤い斑点を持つ花弁が愛らしいではありませんんか。今が盛りです。

ユキノシタ群生

2008年06月23日 | 自然観察日記
 ユキノシタは庭先によく植栽されています。特に古い民家やお寺などの石積みの崖などにびっしり生育しているのを見かけます。薬草に利用したためとも言われますが、古くから庭先に植えておく習慣があったようです。ごく身近に生えている植物という印象ですね。でも、人の手のはいらない本当の自生を私は見たことがありません。

エゾアジサイ

2008年06月22日 | 自然観察日記
 アジサイの季節になって、公園のアジサイが花を競っています。西日本の豪雨のニュースが流れていますが、越後は梅雨入りはしたもののなかなか雨が降りません。上越の棚田では水がなくて田がひび割れているとのこと。違いが大きすぎますね。
 里山も水が恋しい感じです。やや乾燥気味のエゾアジサイ、水不足で少し小ぶりの装飾花を付けています。野生のアジサイの中でもっとも美しいと思っていますが、やさしい澄んだ青色もこの日照りでは可愛そうです。ようやく雨の気配、適度な降水が早く欲しいですね。



これは 何?

2008年06月21日 | 自然観察日記
 三条市の下田に森の美術館という隠れ家みたいなところがあります。その食堂のテーブルにいくつかの花が盛り付けてありました。この花の部分だけ見たときは何か全然見当もつきませんでしたが、葉に目が行って始めてその正体が分かりました。これ、何か分かりますか?
 実はドクダミの八重種です。庭の厄介な雑草というイメージしかもっていない私にとっては、ドクダミを愛でて眺めるという対象にはなりにくいもの。意表をつかれました。

クマバチ 1

2008年06月20日 | 自然観察日記
 怖い名前がついてはいますが、人を刺したりはしない平和主義者です。花の蜜や花粉を集める姿が時々見られます。ミツバチみたいに集団行動はとりません。枯れ木に穴を開けて住んでいます。子供の頃、軒の垂木に穴を開けて出入りしているクマバチを観察したことが脳裏に刻まれています。
 話によると、花の外側から穴を開けて蜜を盗んでいく行動が見られることもあるのだそうです。花管が狭く丸く大きな体が入らないような場合にそのような行動が出てくるようです。写真はギボウシの花に来ているものを写したものですが、まともに花の奥に体を突っ込んで何やらせわしなく出入りを繰り返していました。
 ギボウシの花形からすれば盗掘行動が出てもおかしくはないのですが、今回の短い時間の観察ではそのようなことはありませんでした。

ヘビイチゴ

2008年06月19日 | 自然観察日記
 こちらは近くの道端で見つけたヘビイチゴです。毒があるわけではありませんが、食用価値は全くありません。どちらかというと無味、食感が良くないですね。でも、見て楽しむには良い素材です。シロバナヘビイチゴとは全くの別属です。
 ヘビは食べるとは思いませんが、こういう実を付ける以上何かに食べられることを意図しての進化でしょうから、はて誰が食べるのでしょうか?見聞きした事がないですね。これも宿題です。