森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

チシオハツ?上面

2016年11月21日 | きのこ・菌類
成長し開いた個体の上面を見ました。中央部がややへこみ気味で平らに開出します。光沢のある独特の赤い色が印象的です。

色づいたイワショウブ

2016年11月20日 | 自然観察日記
カモシカ展望台といわれるところで休息を取りました。腰を下ろした目の前にイワショウブが数個体赤く色づいた実をつけて我々を歓迎してくれている風情。展望よし、天候よし、秋の草花の色合いよし。申し分ない至福のひと時を授けていただきました。

イワショウブの葉

2016年11月20日 | 自然観察日記
普通は湿地に生育しているイメージが強いのですがここは尾根の先端部分でかなり水はけが良さそうな場所です。それでもイワショウブが生育しているのは高海抜で絶えず霧や雨などの空からの水分補給があるからなのでしょう。狭い範囲ながらも比較的土壌は厚めで水持ちはよさそうです。

ツルニンジンの果実

2016年11月19日 | 自然観察日記
やや枯れかかった草の根元にツルニンジンが絡まっていて、よくみると果実がいくつかついていました。枯葉などのに半分隠れた状態で、それを取り除いて写真を撮りました。ツルニンジンの花は草に絡まりながらも上の方でぶら下がりながら下向きに咲くのですが、果実の季節はその草が倒れて果実は地に伏したような状態になるようです。枯葉などに紛れているとまったく気づきませんが、薄紫色の果実は隠れた魅力的な造形をしています。とはいえ、花の大きさの割に果実は薄っぺらでなんとなく違和感を持ちます。

ツルニンジンの葉

2016年11月19日 | 自然観察日記
別名ジイソブ。里山にも結構見られ、個体数が多い種とは言えないまでも全県的に広く自生する種です。その割には気づきにくい種です。傷をつけると白い独特の臭いがする乳液がでます。薬用植物として珍重されるようです。

フクオウソウの葉

2016年11月18日 | 自然観察日記
独特な形態をしたフクオウソウの葉です。葉柄は長く基部は茎を抱いています。山地の木陰にときどき見かけますが、なぜか花の季節に出会ったことがありません。今回も蓮華の森の散策道には点々と自生していましたが花一つ見当たらずすべて終わった後。写真では薄紫色の舌状花が咲くようですが、実物を見てみたいものと思います。

フクオウソウの花序

2016年11月18日 | 自然観察日記
春は葉しか出ていませんが、花が終わったとはいえこの季節はフクオウソウのいろいろな造形が観れます。残念ながらピントの合わせにくい花序で何度押しても綺麗にいきませんがこれで何とか伝わるでしょうか?円錐花序とされます。

フクオウソウの花の終わった頭花

2016年11月18日 | 自然観察日記
秋の花ですから一花くらいは残っていてほしいところなのですが、蓮華の森ののフクオウソウは見た範囲では全くありません。一日花ではないと思うのですが花の命は短そうです。よく見ると総苞には長い毛が目立ちます。葉以外にはあまり注目するようなものを持っていないような地味な種だと思います。

ウワバミソウ

2016年11月17日 | 自然観察日記
ヤマトキホコリと肩を並べて生えていたウワバミソウです。山菜名はミズ(ナ)といい愛好家が多いものです。私は若いころ山菜名で呼ばれている「ミズ」が種としていうミズ(アオミズ)との区別がつかず、種としてのミズ(アオミズ)を山菜にするものと思っていたことがあります。しばらくそういう状態が続いていたのですが、かなり後になってウワバミソウとヤマトキホコリを「アカミズ」「アオミズ」と呼ぶことを知りもやもやとしていたことがやっとすっきりした経験があります。名前の付け方をもう少し工夫していただけると私のように混乱する人が出ないで済むように思うのですが・・。

ウワバミソウのムカゴ

2016年11月17日 | 自然観察日記
ウワバミソウは山菜としての旬はやはり春。しかし、里山に近いところで秋にはこのムカゴが人気でときどき採集しておられる方を見かけます。この時期は離層が発達していてぽろぽろと簡単に採れます。とはいうもののなぜかまだこのムカゴを食した経験がないことに気づきました。

ヤマトキホコリ

2016年11月16日 | 自然観察日記
山菜のアオミズという名で親しまれているヤマトキホコリです。秋に開花する種ですから春咲くウワバミソウ(山菜名 ミズ)と区別できます。蓮華の森の散策道にアオミズとミズがほぼ並んで生育していましたから、この二種の違いなどを見るのにとても好都合。とくと納得をしてもらいました。

ヤマトキホコリの花

2016年11月16日 | 自然観察日記
ヤマトキホコリは秋に咲く種でかつ両性花です。イラクサ科の多くは雌雄異株なのに対してやや特異な存在。春、ウワバミソウと並んで生育していると時に間違えるかもしれませんが、秋は花があることから間違えることはないでしょう。

ヒロハヘビノボラズの実

2016年11月15日 | 自然観察日記
赤い実をつけた植物がもう一種。ヒロハヘビノボラズというちょっと笑える名前の低木です。メギ科の仲間で棘が多くあってヘビも登れないという意味なのでしょう。命名者のセンスに拍手です。新潟県内では変わった分布をする種で佐渡と弥彦山塊には多く、村上方面の海岸線そして蓮華温泉周辺や県境の高山帯などで点々と採集記録があります。以前、佐渡の外海府で叢生している現場を見ましたが、蓮華の森の個体はどこか貧弱でかろうじて命をつないでいるといった印象を受けました。