タイリンヤマハッカはシソ科ヤマハッカ属の多年草です。太平洋側のカメバヒキオコシにそっくりです。全体に大きく花や葉も大きく切れた葉の先端もカメバヒキオコシとは異なるので新たな名前が付けられてタイリンヤマハッカになったのでしょう。個人的には「オオカメバヒキオコシ」とでも名付けてくれた方がありがたかったのですが、いずれもヤマハッカ属に属することから「ヤマハッカ」が使われたのでしょうか。
花の色はかなり変化があります。この個体は薄い青い色でした。花を正面から見ると花粉を持つおしべが黒っぽく見えまず。この穴の中をポリネーターが潜り込んでいくわけですが、しっかりと花粉をこすりつけることでしょう。
スカイラインからの当間山山頂までの散策路はほぼブナ林に覆われています。ブナ林の林床は植生が貧弱ですすがところどころ小沢があったりギャップがあったりで少しばかり変化にとんだ場所ばありました。そんな一つにマルバフユイチゴが繁茂している場所があり赤い綺麗な実をたくさんつけていました。別名コバノフユイチゴ。
名前の通り葉は5cmほどの円形をしています。新潟県内では佐渡と本土側の山地に見られます。しかし、分布は限られていて新発田~村松地域と魚沼の群馬県境あたりに見られる種です。当間山は後者に該当する分布域になります。
魚沼のスカイラインを走って当間山(1016m)に登ってみました。季節がらキノコが沢山あって楽しい日になりましたが、それは後日にまとめて取り上げることにして、秋の当間山の山野草を見ていきたいと思います。
ジンバイソウはブナ林の林床にところどころ群落を作って生育しているのですが、ここにもありまだ花が残っていました。新潟県内広く見られますが決して多くない種です。