森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

タイリンヤマハッカ

2021年10月28日 | 自然観察日記

単調なブナ林の中はキノコの仲間以外は興味深いものが見当たりません。唯一小沢の小さな湿地にタイリンヤマハッカが花をつけていたくらいです。花の少ない季節に小さい花にでも出会うと幸せになります。


タイリンヤマハッカの花

2021年10月28日 | 自然観察日記

タイリンヤマハッカはシソ科ヤマハッカ属の多年草です。太平洋側のカメバヒキオコシにそっくりです。全体に大きく花や葉も大きく切れた葉の先端もカメバヒキオコシとは異なるので新たな名前が付けられてタイリンヤマハッカになったのでしょう。個人的には「オオカメバヒキオコシ」とでも名付けてくれた方がありがたかったのですが、いずれもヤマハッカ属に属することから「ヤマハッカ」が使われたのでしょうか。


タイリンヤマハッカの花 正面から

2021年10月28日 | 自然観察日記

花の色はかなり変化があります。この個体は薄い青い色でした。花を正面から見ると花粉を持つおしべが黒っぽく見えまず。この穴の中をポリネーターが潜り込んでいくわけですが、しっかりと花粉をこすりつけることでしょう。


マルバフユイチゴ(コバノフユイチゴ)

2021年10月27日 | 自然観察日記

スカイラインからの当間山山頂までの散策路はほぼブナ林に覆われています。ブナ林の林床は植生が貧弱ですすがところどころ小沢があったりギャップがあったりで少しばかり変化にとんだ場所ばありました。そんな一つにマルバフユイチゴが繁茂している場所があり赤い綺麗な実をたくさんつけていました。別名コバノフユイチゴ。


マルバフユイチゴ(コバノフユイチゴ)の葉

2021年10月27日 | 自然観察日記

名前の通り葉は5cmほどの円形をしています。新潟県内では佐渡と本土側の山地に見られます。しかし、分布は限られていて新発田~村松地域と魚沼の群馬県境あたりに見られる種です。当間山は後者に該当する分布域になります。


ジンバイソウ

2021年10月26日 | 自然観察日記

魚沼のスカイラインを走って当間山(1016m)に登ってみました。季節がらキノコが沢山あって楽しい日になりましたが、それは後日にまとめて取り上げることにして、秋の当間山の山野草を見ていきたいと思います。

ジンバイソウはブナ林の林床にところどころ群落を作って生育しているのですが、ここにもありまだ花が残っていました。新潟県内広く見られますが決して多くない種です。


ジンバイソウの花

2021年10月26日 | 自然観察日記

ツレサギソウ属の比較的地味な多年草です。花が小さいのと暗い所に住んでいますから低い位置にある被写体はピントが合わずなかなか思うような絵になってくれません。距の長い花です。