本来なら「都」に帰るはずだった和宮様がついに「ゼンマイ病」に罹ってしまった。 週末に帰京する予定だったのに、道草山に雨後のタケノコのようにゼンマイが突然伸び始めたのだった。

「ゼンマイ」病の発症例は、ゼンマイと見るやすぐ手がでること、綿毛をコツコツ採り続けること、ゼンマイに灰をまぶし熱湯をかけて灰汁抜きすること、それを何回も天日に干すこと、以上の作業が止まらないのである。

今回は、男ゼンマイと女ゼンマイにわけて、味を試そうとしている。 胞子を出す「男ゼンマイは採るな」という教えがあるらしいが、その意味を探ろうというものだ。
和宮様のゼンマイ病はかなり重症である。 しばらく「都」行きはお預けだ。