山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

38年ぶりの風雪をともに織り込む

2013-02-24 00:08:40 | 出会い・近隣
 昨日は大先輩に38年ぶりに会うことができた。
 弁舌も行動も愛もすべてがキレがよく、あこがれの先輩だった。
 だから面と向かって会うなんて今までとてもできなかった。
 オイラの結婚披露宴の主賓挨拶をやってもらって以来の再会だった。

 
 そのうえ先輩は出版界の風雲児としてときどき新聞の片隅にも載っていた。
 いまもなお、現役を続投している。
 しかしその足跡を伺ってみると波乱万丈そのものだった。
 そのままドラマチックな小説になってしまうほどの人生だった。
 
    
 だから、しばらく人に語っていなかったオイラの深い傷も告白することができた。
 おかげで先輩との距離がぐいぐい縮まり、そのせつない陥穽をともに確認できたと思う。
 先輩は自分が背負ってしまった負の遺産を返済すべく日々を生きている。

         
 それはオイラの傷から大地に滴る血痕を、ため息ついて鍬で耕していく行為と似ている。
 先輩も「武兵衛がなぜ山里に身を委ねたのか、その理由がスラスラと解けた」と納得してくれた。

 先輩は負の遺産を感謝しているという。
 それを見直すことでもうひとつの回路、自分のあり方・これからの生き方を発見できたという。
 それは、オイラが傷を持っていることで、他人・考え方に対する視座・共感を発見できたことと同じである。


 時刻表を見る先輩の後姿には重いしがらみはなくなっているように見えた。
 それはこれからの人生を軽やかに生きようとする、輝く先輩そのものの姿があった。
 
 
 
コメント
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