数十年前に実家の庭に植えた「ムサシアブミ」(サトイモ科)の株が増えていた。というのも、一時は全く芽を出さずこちらがすっかり忘れていたくらいだった。だから、ムサシアブミの株が増えていること自体が驚きだった。マムシグサの仲間は気持ち悪いという人が少なくない。確かに、不気味な形といい、暗紫色といい、マムシ模様といい、そのうえさらに、全草有毒なのだ。そのなかでも、武蔵国の特産品だった「鐙」に似ているという「ムサシアブミ」の威容が気に入ったのだ。
(画像は「徳島の野草」webから)
マムシ草のなかまは意外にも種類が豊富だ。鐙の花/仏炎包ができあがるのを見るのが楽しみだ。わが家の庭には中山間地の道路沿いに見られる「スルガテンナンショウ」という仲間がいる。