スーパーカーに見慣れないエンブレムを発見。イタリアの「デ・トマソ」の「パンテーラ・GTS」だった。会社の創立者がアルゼンチン出身のレーサー「アレハンドロ・デ・トマソ」。そのため、アルゼンチンの国旗:「水・白・水」色をバックに古代エジプトの女神「イシス」の象形文字を組み合わせたロゴをエンブレムにしている。
「デ・トマソ」は1959年イタリアで設立(2015年に中国が買収)。「パンテーラ」はフォードのエンジンを導入してコストを削減、スーパーカーの量産に成功。1971年に初代を発売、「GTS」は1973年型の三代目。現在は生産終了しているが、中古車でも1000万~2000万円するという。
タイヤにも色付きのエンブレムをはめ込んでいる。トヨタは同じ神の英語名「アイシス」を使用、フロントエンブレムは「I」を表示、こちらはけっこう道路ですれ違う。パンテーラのタイヤは「B・Fグッドリッチ」製。1870年、化学者B・Fグッドリッチ博士がアメリカで設立した航空宇宙製造会社だったが、1988年、フランスの大手「ミシュラン」がタイヤ部門を買収。鳴り物入りのスーパーカーも、その裏では仁義なき買収戦争にさらされている。