かなり遅くなったがビーツを収穫する。ビーツと言えば、ロシア料理の暖かい「ボルシチ」を思いだす。青春時代の尖った葛藤を癒す温もりだった。薄給の身にとっては高額な料理だったが、ロシア人(亡命?)老婦の濃厚なボルシチの味が希望へとつながっていた。そのなかに、ジャガイモ・肉・タマネギ・サワークリームとともにビーツが主客となっていた。
和宮様が簡単ボルシチもどきを作ってくれた。人参と思ったものがビーツの色で染まったジャガイモだった。料理法も、サラダ・スープ・煮込み・スウィーツとけっこう幅広い。アカザ科なのでホウレンソウと同じ仲間だ。どうりで臭いが同じだった。茎や葉は朝の野菜ジュースや炒め物に活用している。
わが家で収穫した、ジャガイモ・にんじん・シイタケ・エンドウ・ニンニクを入れた自前ボルシチだ。買った食材は鶏肉だけだ。ビーツも蕪のような食感で、血栓予防・疲労回復などの効能もあるようだ。
副食にビーツの甘酢漬けも作ってくれた。ビーツを茹でて甘酢につければすぐ食べられる。ビーツは「食べる輸血」と言われるくらい、リン・ナトリウム・マグネシウム・カリウム・カルシウム・鉄をはじめ、ビタミンA/Cも豊富だ。今まで日本であまり作付けされてこなかったのが不思議なくらいだ。