昨日の胡桃平の下見で「神明神社」前の歩道で見つけた「ヨコヅナツチカメムシ」(ツチカメムシ科)。はじめこの連中はフンコロガシかゴミムシか、はたまたカナブンかと迷う。思い当たる甲虫を図鑑で調べてもなかなか出てこない。たまたま開いてあった小学館の図鑑にカメムシのところに臨席していた。
それによれば、主食は地面に落ちた種子だという。たしかに、神社の境内の「ムクロジ」から落ちた種子に群がっていた。とてもカメムシには見えない。ふだんは枯葉の下などにたむろしているようで、体が平たいのが特徴だ。タキシードのような洋服がとてもダンディだ。ゲンゴロウに似ている。ツチカメムシの王者にふさわしく「ヨコヅナ」の名前を冠しているほどでかい。ふつうは10mmくらいだが、彼は20mm弱。
神明神社は寛政6年(1794年)創建、明治12年(1879年)に村社となる。鳥居は大正4年(1915年)11月設置の銘がある。
境内の左右にはイチョウの巨木が君臨していた。向かって左のイチョウは、胸高直径200cm、周囲550cm。右は胸高直径180cm、周囲450cm。平成元年(1989年)にはご神木に指定されている。この実を食べると明るい家庭が築けると伝えられている。周辺に醸し出す静寂は日本の古代以来の原風景そのもののような錯覚を覚えた。