久しぶりに「ニホンカナヘビ」に出会う。日本を代表する固有種でもあり、眼がかわいい。都会にいたとき、カナヘビをポケットに入れたり手の上に乗せたりして遊んでいた優しい少年を想い出した。都会の汚れを感じさせない昆虫少年はきっと立派な中年になり、社会の中核を担っていることが予想される。少年時代の思い出が少ないオイラはボーッとしていた気がする。だから、昆虫にもまったく興味もないし、いまだそれは変っていない。通信簿の欄では担任からは、「消極的」「活発でない」という指摘を毎回のように書かれていたっけ。
さて脱線したが、関東周辺では青トカゲを「カナヘビ」と呼んでいたようだ。つまり、トカゲのメタリックな光沢が「カナ」=「金」としたようだ。しかし、本来のカナヘビ自体には光沢はないし、きわめて地味だ。ただし、眼も4本の脚もかわいらしい。
わが庭と家周辺には「青トカゲ=ニホントカゲ」が多く生息している。土を掘るのが得意なようで小さな穴を掘ってそこで寝たり子育てもしたりするらしい。トカゲの仕業で突然ガサッと音がして心臓を縮める思いをなんどもしている。しかし、そのメタリックな華麗な色にはいつも感心させられるのでいつもの急ないたずらは許している。
一方、「ニホンカナヘビ」は穴掘りはしないけど、市街地を縦横無尽に出没できる。垂直移動が得意だ。田舎のカナヘビは草むらで出会うことが多い。ただし、卵は産みっぱなしでオイラのようなずぼらな性格のようだ。