テレビCMはできるだけ見ないようにしてきたオイラの半世紀。しかし、そのCMに釘づけになったのが、経営戦略やビジネスアプリをサービスするアメリカの企業「salesforce」のCMだった。多様な人種の若者が踊りながら次の通りの言葉を発する動画だった。
《 このままの世界で、生きるか ? 》
完全を求めるよりも、 ワクワクする永遠の青さを。
批判よりも、 提案を。
嘆きよりも、 ユーモアを。
常識よりも、 非常識を。
過去よりも、 未来を。
意味なく群れるよりも、 意志のある孤立を。
正しいことを言うよりも、 正しい行いを。
自分のためだけよりも、 世界のためを。
このままの世界よりも、 これまで以上の世界を。
人間次第で、 この世界は、まだ面白くなる。
《 次の世界へ 》
こうしたポエムもどきを社是とすると、社員の使命感が向上するのは間違いないだろう。その社会貢献事業も多彩で、「1-1-1モデル」がある。つまり、就業時間・株式・製品の1%を社会に還元しているという。1999年に創業したこの「セールスフォース」社のノウハウを導入した会社は、世界で15万社になり、日本の中枢の大企業も導入しているようだ。
しかし、その志の高さは大いに学ぶとしても、とくに日本の企業は、小手先の利益だけを手中にしようとするあざとい体質はそう変わるものではない。日本企業の社会貢献も世界の流れに押されてアリバイ的にやっているとしか見えない。
そんなとき、TBS系テレビが「SDGsプロジェクト」として、「地球を笑顔にするweek」(11/23~11/29)を設け、地球温暖化防止などを真剣に取り組んでいる個人・企業などを紹介している。やっと、腰をあげてくれたかなと思う。単発ではニュースにしていたが、こうした取り組みこそマスメディアの出番でもある。
21世紀は「SDGs」の取り組みの深化が問われる世紀なのだ。日本はいっときその分野では先進国だったがいまは「化石賞」をもらってしまうほどの自堕落だ。それは日本の多くの事業家の魂の成れの果てでもある。ため息が止まらないので、これ以上は書けない。