山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

ニンニクとハチクと

2019-06-10 19:11:36 | 野菜・果樹

 一部軟腐病も出たニンニクもなんとか軒下に干すことができた。黒ニンニクもすぐにセットする。梅雨入り前にセットできたのが何よりだ。きょうはニンニクの天ぷらを夕飯のおかずにする。これらの作業のすべては和宮様じきじきの労働の成果だ。

         

 心配していたピーマン第1号ができていたが風で倒されていたので、急いで支柱を立てて誘引も行う。一昨年は2本だけで食べきれないくらいの豊作だったが、昨年も今年も思うように育たない。同じようにやっているつもりだが、毎年結果が違う。さすがド素人農家の腕前だ。

          

 裏山に出てくるハチクは今ではほぼ終了したが、先月収穫しておいたハチクを冷蔵庫で保管。それを味噌バターで炒めて畑から収穫してきたサヤエンドウと山椒の葉を盛り込む。山椒の葉がハチクの食感をさらに活かしてくれる。

 

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火の見櫓の半鐘・信号表

2019-06-09 20:19:02 | 路上観察

 昨日散策した山里では貴重な火の見櫓2塔に巡り合った。最近はどんどん無くなっていく実情にあるが、むかしのままの火の見櫓が山里を鳥瞰していた。櫓の横には「消防信号」盤があったが、戦前のもののように見える。

 

 はっきりした「信号表」をネット(「火の見櫓図鑑」)で探してみたら、長野県富士見町に似た盤を発見。旧字体を使っているのは戦前のものだったからなのだろうか。こうした信号表もいろいろなタイプがあるようだ。

 

 櫓の「形」には、柱型、梯子型、櫓型(三本脚・四本脚)、屯所型があるようだが、この櫓は三本脚の櫓型だった。1斗缶も櫓に据えられていたので「この一斗缶は何のためにあるの?」と地元の人に聞いたら、「半鐘を叩くバチを入れておくものだ」と言う。謎が解けた。

         

 立派な半鐘が吊るされていた。最近はこれらを盗む輩が横行しているのが残念。この半鐘は、「双盤(ソウバン)」という楽器でもあるようだ。隣の森町に「山田七郎左衛門」という中世から存続する鋳物師がいる。家康から「駿遠(スンエン)両国鋳物師惣大工職」の朱印状を授与されているように、この地方で鋳物の独占的な製造・販売を行っていたようだ。

 ということは、この半鐘も山田七郎左衛門のものに違いない。9軒しか残っていない山里(大正9年・42戸)だが、木立に埋もれるようになった火の見櫓もそんな歴史の一端を内包している。 

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天空の里「胡桃平」を散策する

2019-06-08 20:36:08 | 旅行・散策

 昨日の大雨にもかかわらず、きょうの散策会は適度な風と太陽に恵まれた。従来の散策会は「森の案内人の会」主導だったが、今年度からは有志の施設ごとの運営となった。「春野いきいき天狗村」の杉山さんは100名を越える案内はがきを出したり、集落の関係者に周知・支援を請うたり、地道な準備の結果参加者は28人となり、地元サポーターも2人参画してくれた。天空の里「胡桃平」の見どころはいくつもあり、カメラに収まり切れない景観を見せてくれた。

 

 秋葉山に連なる山並みに囲まれながら農作業が続けられていた。まさに天空の里の優雅な暮しがそこにあった。しかしながら、往年の十分の一に減った村人の過疎の現実はますます加速するばかりだ。数十年後には集落がなくなってしまう可能性すらある。

 

 

   眺望の良いそこには、地元の名士「山口家」の豪華な住まいがあったが、今は空き家となっていた。ただし、家の管理はきちんとされていて往年の栄華がしのばれる。オイラにとって散策会への参画は1年ぶりくらいだったので体力に不安があったが、リピーターが多かったこともあり、ゆったり歩くことができた。それ以上に、地域の持つ自然力と集落の栄枯盛衰から考えさせられるものが少なくない。

         

 森町に抜ける馬車道にある馬頭観音の「坊山」で休憩。そこで、「天狗村」から冷えたどら焼きのおやつが提供された。それをきっかけに、参加者自ら自分が持ってきたチョコ・小梅・煎餅などがそれぞれ配られた。それほどに、ゆるやかで和やかな散策会となった。オイラは「山猿」さんが製作したムクロジのネックレスを着けながら、神社のムクロジを紹介させてもらった。

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群がるはカナブンでもゴミムシでもなかったー!

2019-06-07 19:39:08 | 生き物

 昨日の胡桃平の下見で「神明神社」前の歩道で見つけた「ヨコヅナツチカメムシ」(ツチカメムシ科)。はじめこの連中はフンコロガシかゴミムシか、はたまたカナブンかと迷う。思い当たる甲虫を図鑑で調べてもなかなか出てこない。たまたま開いてあった小学館の図鑑にカメムシのところに臨席していた。

 

                              

それによれば、主食は地面に落ちた種子だという。たしかに、神社の境内の「ムクロジ」から落ちた種子に群がっていた。とてもカメムシには見えない。ふだんは枯葉の下などにたむろしているようで、体が平たいのが特徴だ。タキシードのような洋服がとてもダンディだ。ゲンゴロウに似ている。ツチカメムシの王者にふさわしく「ヨコヅナ」の名前を冠しているほどでかい。ふつうは10mmくらいだが、彼は20mm弱。

             

  

 神明神社は寛政6年(1794年)創建、明治12年(1879年)に村社となる。鳥居は大正4年(1915年)11月設置の銘がある。

 

                

 境内の左右にはイチョウの巨木が君臨していた。向かって左のイチョウは、胸高直径200cm、周囲550cm。右は胸高直径180cm、周囲450cm。平成元年(1989年)にはご神木に指定されている。この実を食べると明るい家庭が築けると伝えられている。周辺に醸し出す静寂は日本の古代以来の原風景そのもののような錯覚を覚えた。

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天空の集落を下見する

2019-06-06 23:01:59 | 旅行・散策

 明後日に「春野いきいき天狗村」主催の散策会がある。サポーターのオイラは主催者の杉山さんと現地の「胡桃平」集落を訪ねる。まずは胡桃平の中心地にある旧「胡桃平小学校」を外から見てみる。屋根の瓦を見ると「学」の字が見える。校庭の隅に小さな石碑「胡桃平小学校跡」もあった。

        

 

 大正4年には40人の児童がいたというが今は廃校となっている。大正9年の世帯数が42戸・283人だった胡桃平集落は、平成24年の世帯数では11戸・23人という現状にある。

  

 校庭には大正14年(1925年)5月に建立した「胡桃平区事跡」の石碑が誇らしく佇んでいた。古い割には文字はけっこう解読できる。

 【 明治22年 森街道開設 / 明治37年 学校新築 / 大正3年 神明神社新築 / 大正5年 犬居街道開設 / 大正9年 電灯電話架設 / 大正10年 和泉平道路改設 / 大正11年 砂川道路改設 / 大正12年 社集合所改築 / 大正14年 大時道路開鑿 

 事跡の下には、石碑を建立した「叢起者世話係」と賛助員の名前が刻印されている。事跡は山村がどんどん発展していく様子がぐいぐい伝わってくる。それは列強に対抗して日本の経済発展を全開してきた歩みと一致している。大正14年(1925年)は治安維持法や普通選挙法が公布され、翌年から昭和が始まる。大正ロマンから戦時体制へと日本の歯車はじわじわと変っていく。発展と奈落の歴史の「法則」が集落を襲う。

 「ポツンと一軒家」の番組に出てくるような狭い道を経て、いよいよここから散策会がスタートする。

 

 

 

        

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ニンニクを一気に収穫する

2019-06-05 20:37:46 | 農作業・野菜

 ニンニクの葉が枯れ始めてきたので、数日前からニンニクの試し掘りをする。元気がないニンニクを掘り出すと、軸が軟化していたり、根が腐っていたりする「春腐病(ハルグサレビョウ)」にかかっていた。原因は多湿だったり、多肥だったりのようだ。

   

 和宮様が自らすべてのニンニクを収穫する。すると、春腐病は一部であるのがわかった。無農薬に徹しているので今年は全滅かなと不安もよぎったが、なんとか一年間食べる量は確保できたというわけだ。

 ニンニクの種は有名な東北の福地ホワイト六片を購入したものだが、品種の中には暖地系と寒地系があるという。さすがに最高級の品種という「福地ホワイト6片」だけに球根はなんとか大きくは育った。

       

 さっそくこれを黒ニンニクにしていくが、他にやるべきことが多すぎていつになるのやら。もちろん、軒下に吊るしていく作業が基本だ。例年、梅雨が近づくとニンニクの状態が急速に悪くなる。天候のせいにしたくもなるが、決め手は秋の管理だという。が、まだマスターしていない。きょうはトウモロコシの定植も始めたが、スローライフの内実はなかなか忙しい。

 

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今年初めての焚き火

2019-06-04 19:22:49 | 野外活動

 昨年からなかなかできなかった焚き火をやっと行うことができた。7カ月ぶりだった。3月には畑の残滓や枯枝がいっぱい出るところだが、今年は突風や強風が多くてやる機会を失ってしまった。それ以上に、近隣の火事が近年には珍しく4件以上もあったので自重もしていたのだった。

 

        

 いつもだと、うどんを主食にして焼き芋や焼き魚・コーヒーというのが定番だったが、今回は枯草や枯枝の「密度」が高いのでそれらを燃やすことを優先にして、「そば」だけにする。それほどに、畑の残滓が凝縮していたのだった。昼食はたらふく「播州のとろろそば」をすする。

 

   

 朝から燃やし続けた焚き火は夕方にはやっと小さくなった。しかしそれでも、中身がしっかり濡れていたのでなかなか燃え切らない。結局、夜の9時に消火することにする。ということは、朝から夜まで焚き火三昧だったことになる。おかげで焚き火常設会場のまわりもすっきりしたのはもちろん、焚き火できないストレスも解決、これで明日から安心して農作業に向かえるぞ。

  

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ムサシアブミが増えたよ

2019-06-03 10:55:29 | 植物

 数十年前に実家の庭に植えた「ムサシアブミ」(サトイモ科)の株が増えていた。というのも、一時は全く芽を出さずこちらがすっかり忘れていたくらいだった。だから、ムサシアブミの株が増えていること自体が驚きだった。マムシグサの仲間は気持ち悪いという人が少なくない。確かに、不気味な形といい、暗紫色といい、マムシ模様といい、そのうえさらに、全草有毒なのだ。そのなかでも、武蔵国の特産品だった「鐙」に似ているという「ムサシアブミ」の威容が気に入ったのだ。

   (画像は「徳島の野草」webから)

 マムシ草のなかまは意外にも種類が豊富だ。鐙の花/仏炎包ができあがるのを見るのが楽しみだ。わが家の庭には中山間地の道路沿いに見られる「スルガテンナンショウ」という仲間がいる。

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アートかフードか迷う

2019-06-02 10:41:28 | 野菜・果樹

 春から野菜に追われる。そのため、食べきれない葉物野菜には花が咲いてしまい、モンシロチョウの楽園レストランに早変わり。そんなおり、「キャベツがなんとかできたなー」と思っている間に、骸骨キャベツができてしまった。できるだけキャベツを食べるようにしていたが、いつの間にかモンシロチョウが侵入。

      

 そして次々食べまくって、7~8個は骸骨アートと化した。収穫したキャベツを冷蔵庫に入れていたところ、アオムシ君が冷蔵庫の中を散歩していたこともたびたび。それにしても、見事な骸骨キャベツに感心するばかり。食べるのがもったいないくらいだった。それでも丹念に食われた葉をむしっていくと中身はけっこうきれいだった。軟腐病にかかるよりこっちがよい!?

 

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短命に終わったスズキのエンブレム

2019-06-01 21:15:06 | 自動車・エンブレム

 あるイベントの駐車場で見慣れないエンブレムを発見。二本の斜めの直線が楕円内にあるシンプルなフロントエンブレムだ。車の後側を見てみると、オイラも利用しているスズキ車だった。

 

           

 それはスズキの軽自動車「ワゴンRソリオ」だった。スズキと言えば、S字マーク以外のロゴがあるとは考えられない。家に帰ってから調べてみると、「R」はレボリューション・革新とリラクゼーション・くつろぎとの二つの意味があるのを知る。と同時に、「ソリオ」とはスペイン語の「王座・王権」の意味があるという。

 

      

 ソリオの名前は、「ワゴンR+」(1999.5)→「ワゴンRソリオ」(2000.12)→「ソリオ」(2005.8)という変遷がある。60年ほどのスズキの歴史の中でS字エンブレムがいまだ使用されているが、この二本の直線ロゴの採用は不評だったらしく二年ほどで消えていく。直線以外の黒い部分をよーく見てみると、「S」に見えてくる。なーるほど、まるでだまし絵のようだ。それは上の画像のS字マークにつながるものがある。

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