一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

真夏の黒髪山系大縦走 ……酷暑の中で体力と気力を培う……

2013年07月14日 | 黒髪山系大縦走
ヤスさんが北アルプスへの夏山遠征を決めてから、
訓練もかねて、これまでいろんな山に一緒に登ってきた。
出発の日が近くなり、
そろそろ仕上げの時期がきたようだ。
最後に用意したのが、
黒髪山系大縦走。(コラコラ)
低山とはいえ、
「最強の低山」の異名を持つ黒髪山系を、
真夏に縦走できたら、
ほぼ合格点であろう。


私は過去4回、黒髪山系大縦走を行っている。
2009年02月01日、
2009年04月12日、
2011年06月02日、
2012年10月21日、
の4回で、
今回が5回目となる。
2011年06月02日を除けば、
比較的涼しい時期に行っており、
今日(2013年7月14日)は、
過去4回よりも過酷な縦走になると思われた。
ヤスさんは、ポカリスエット2リットル、水2リットルの計4リットル、
私は、ポカリスエット2.5リットル、水3リットルの計5.5リットルを用意。
酷暑の中の縦走に備えた。

某所に午前5時に待ち合わせをし、
一路、有田へ向かう。
越の峠にヤスさんの車をデポし、
その後、私の車で有田ダム登山口へ向かう。
途中、ダム湖の美しい風景を堪能。


駐車場に到着し、
準備とストレッチ。
6:24
有田ダム登山口を出発する。




最初は眺めも得られるが、


あまり人の通らない道であるためか、
登山道は羊歯植物に覆われ、


途中の道はかなり荒れていた。


最初の岩場に到着。


慎重に登って行く。


最初の岩場をクリアすると、
素晴らしい眺めが待っている。


第二の岩場も慎重に登り、
最後の急登を登り切ると、


7:42
英山山頂に到着。
ここに至るまでに、かなりの汗をかき、持ってきた水を消費した。


稜線に出てからは、多少のアップダウンはあるものの、軽快に歩くことができる。


8:03
前黒髪を通過。


途中、いくつかの岩場があるが、


ここからの眺めが素晴らしい。
しばし足を止め、魅入る。


有田ダム・西光密寺分岐を通過し、


天童岩が見えてくると、黒髪山山頂はもうすぐ。


8:53
黒髪山山頂に到着。




山頂には、1組の若いカップルがいたのみ。
静かな山頂であった。
これから向かう青螺山が美しかった。


黒岳方面の風景。
今日は、曇っているが、
陽が差したり、雨が降ったり、変化の激しい天気だ。


9:00
黒髪山山頂を出発。
鎖場を慎重にクリアし、下って行く。


9:26
見返峠を通過。


“私の好きな場所”で、しばし寛ぐ。


ここを過ぎると、前青螺への急登が待っている。


写真ではそれほど急登に見えないのが残念。(笑)
暑さも手伝って、かなり応える。


9:59
前青螺を通過。
山頂標識がなくなっていた。


いったん下り、
再び、急登になる。
この青螺山への急坂もかなりキツイ。


10:15
途中、3人組の山ガールと出逢い、しばし談笑。
疲れが吹っ飛ぶ。(爆)


最後のロープ場をクリアし、


10:26
青螺山山頂に到着。




伊万里湾の眺めを楽しみながら昼食。


10:45
青螺山を出発。
青牧峠へ向けて下り始める。


途中の岩場にニシノハマカンゾウが咲いているのが見えた。


ロープ場が数箇所あるので、


ここも慎重にクリアしていく。


私が“艶めかしい木”と呼んでる樹木の前を通過。


11:18
青牧峠に到着。
地図を取りだし、方向を確認。


竜門分岐を通過し、牧ノ山へ向かって歩いて行く。


ここからは、だらだらした登り、
食後ということもあり、また疲労の蓄積もあり、
このだらだら坂が意外に応える。


11:44
牧Ⅱ峰を通過。


距離は短いものの、
小さなアップダウンを繰り返し、


やっと、牧ノ山山頂が見えてくる。


11:57
牧ノ山山頂に到着。




写真を撮ったり、行動食を食べたりしていると、
竜門からの直登コースで、2人が登ってきた。
この2人としばし談笑。
「英山から腰岳まで縦走している」
と言ったら、大変驚いていた。

12:08
牧ノ山を出発。

しばらくは雰囲気の良い道が続くが、


やがて急坂が始まる。


思わず笑ってしまうほどの急坂なので、
私が“笑い坂”と名付けたこの坂、
写真で見るよりかなりの急坂である。


鎖にぶら下がるようにして下る。


急坂を終え、
牧ノ山の名の由来ともなっている、
鍋島藩の牧場の名残(石垣)を見ながら下って行く。


12:50
越の峠に到着。
小休憩後に出発。


ここから登って行く。


しばらくは車道歩きだが、


やがて登山道に入る。
ゴールは近い。


13:26
腰岳山頂に到着。
有田ダム登山口から7時間で到着。
ヤスさんと、ガッチリ握手。
真夏の黒髪山系大縦走、完了!




山頂からは、今日歩いてきた青螺山や牧ノ山が見えた。


反対側は、伊万里湾の素晴らしい眺め。
ヤスさんは感慨深げにいつまでも眺めていた。


山頂にはたくさんの蝶がいたのだが、
私が着ていた山服が花に見えたのか、
私に何度も蝶が留まった。
私のカメラでヤスさんに撮ってもらった。


13:40
腰岳山頂を出発。

14:05
越の峠に戻ってくる。

酷暑の中の黒髪山系大縦走。
持ってきたポカリスエットと水はほとんど飲んでしまった。
疲労困憊はしたけれど、
充実感いっぱいの縦走であった。
これでヤスさんも北アルプスへの自信がついたことであろう。

最後に、今日出逢ったイブキジャコウソウの花の写真を……


我々にとっても、
そして皆さんにとっても、
美しき夏でありますように……

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